「スマート修繕」が出来るまで
2024/09/01
ディー・エヌ・エー(DeNA)の社内ベンチャーの仕組みから「スマート修繕」が設立され、リリースに至るまでのストーリーとなります。
「スマート修繕」が出来るまで
当時の自身
新卒では化学メーカーで営業職、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)に転職後は他社との共同事業の事業開発、運営に従事しました。
自身を一言で表すなら「どこにでもいるようなサラリーマン、組織人」です。
仕事に対しては
- ミッションや役割に忠実に、真面目にコツコツと頑張る
- 楽しみは、社内外の仕事仲間とお酒でも飲みながら、冗談や会社や上司への文句などを面白おかしく話すこと
- キャリアに対しては「転職や会社のアサインの結果、非連続なキャリアである。専門性が深まっていない、業界ネットワークが広がっていない。このままでいいのだろうか?」と思いつつも、現職の居心地の良さから、無計画に現状維持を続ける
というような感じでした。
新規事業に対しては憧れのようなものを抱いていました。
いっぽう、スタートアップや起業家に対しては、「不透明なことを語っていて怪しい、不誠実である」などの若干ネガティブな感情を抱いていました。
※現在はスタートアップや起業家に対して、ネガティブな感情は抱いておらず、「そういう役割である」という風に考えています。
※「スタートアップは新しい価値を生み出していて偉い」という想いはいっさい無いです。自社サービスである「スマート修繕」は実際に工事をする、価値を作り届ける工事会社様あってのものです。スタートアップが新しい価値を100創出するよりも、大企業が100万のものを1%、1万改善することのほうが、世の中に与えることが出来るインパクトは大きいです。こちらも「あくまで役割の違いである」という風に考えています。
はじまり
はじまりのはじまりともいえる出来事として、DeNA転職後(前職とは異なり、家賃補助が無いことを背景に)、自身が購入した分譲マンションにおいて、理事が輪番制でまわってきて、あみだくじの結果、理事長に就任していました。
新規事業に対して興味を持っていたことから、DeNA社内Slackの新規事業関連のチャンネルを見ていたところ、社内アンケートで「不動産領域で問題意識を持っている人は教えてください」というものがあり、当時、自身の理事長経験から、分譲マンションの共用部工事についての問題意識(※)を抱えていたことから、アンケートに回答しました。
※当時、管理会社から明らかに割高な工事の見積を、形だけの相見積で「自社のほうが安いです」と提案されていました。対抗手段として、管理組合のほうで見積を取得するということも考えられますが、素人である管理組合が適切な工事会社を見つけ、適切に見積取得、比較選定、契約するのは困難です。また、「誰がやるのか?」や「工事会社が工事中に倒産した際の組合の損害の責任は、誰がとるのか?」などの問題もあります。よって、「管理会社の提案を飲む以外の選択肢が無い」ような雰囲気になっていました。
すると、運営サイドであるデライト・ベンチャーズ(DeNA系ベンチャーキャピタル 兼 スタートアップスタジオ)の創業支援チームより突如ミーティングがセッティングされ、「その領域の事業機会をリサーチして欲しい」とのオファーを受けました。
当時は「憧れの新規事業に携わる機会だ!」程度の気持ちで、オファーをうけリサーチをスタートしました。
リサーチの先に何があるのか?、どういった責任を負ってしまうのか?などについて、思慮がないままにはじまりました。
形式は、DeNAで本業を100%行いながら、平日夜や週末などのオフの時間に行う「週末起業」となります。
リリースまでの悪戦苦闘
1)初期リサーチ:事業案の検討
自身の場合は、理事長時代の問題意識より「優良な工事会社を紹介、選定、工事サポートしてくれるサービスが欲しい」との想いがありましたが、それがベストとは限らないため、先ずはマンション管理/修繕領域において、ゼロから事業案を洗い出しました。
※Webサービスの本質は流通、流通するものは情報(含む処理結果)/取引など、マネタイズは手数料/広告など一定のパターンがあるため、それら切り口で類似産業/他産業におけるWebサービスを参考に実施しました。
続いて、洗い出した事業案を市場規模、事業機会などの切り口で評価、絞り込みを行いました。
最後に、絞り込んだ数案について、ユーザー候補(主に管理組合の方々)、業界関係者(主に管理会社の方々)にヒアリング、評価、絞り込みを行いました。
結論、当初の思い通り「優良な工事会社を紹介、選定、工事サポートするサービス」で、次ステップである本格リサーチに進めることとなりました。
※当時、事業案に対して、管理組合の方々の反応は良かったのですが、業界関係者の反応は「この市場は色々な意味で業界関係者に都合よく出来上がっている、工事会社が集まるわけがない。」、「管理組合の方々は保守的で、多くが高齢者でインターネットを使えないので、ユーザーが集まるわけがない。」、「過去にも類似サービスがたくさん生まれては消えた、私の知人も失敗している。」など厳しいものが多かったです。正直、聞いていて、倫理的に問題がある、憤りを感じる内容もありました。
また、リサーチの途中では「本業が忙しい」、「なにから手を付けていいか分からない」などの沢山のやらない理由(いいわけ)を見つけて、一休みしたり進めたりということを繰り返していました。
2)本格リサーチ:事業案の検討
要素① デライト・ベンチャーズのほうでリサーチ段階での外部コンサルタント活用の有効性を試していたこと
要素② 自身の力不足
を背景に、外部コンサルタントとチームを組んで、改めて事業案の洗い出し、絞り込み、検討を進めることとなりました。
当初、外部コンサルタントから事業案を別のものに変更することの提案もありましたが、自身としては(自身の理事長時代の経験、初期リサーチ段階での管理組合の方々のサービスを求める声を背景に)現在の「スマート修繕」案を粘り強く主張し、最終的に同案でリサーチを進めることとなりました。
初期リサーチの時と同様、ユーザー候補/業界関係者(より広範囲、大規模)からヒアリングを実施しました。
最終的に、ヒアリングの結果と市場規模/事業性などをレポートにまとめたうえで、デライト・ベンチャーズに対して「次ステップへの進行、予算取得」を申請しました。
審査はなんとかパスするも、大きな問題を抱えることとなりました、、、
3)初期市場検証:「ユーザーはいるのか?」の確認
審査の結果、市場検証のために承認された予算は、希望額よりもかなり少なかったです。
※原因は完全に自身の力不足です。申請時の資料を確認しましたが、本来はあの段階でプロジェクトストップとなっていても仕方がないレベルの内容でした。
審査前の構想は、より多くの予算を取得し、
- 自身は「週末起業」から脱却し、ワーキングタイムの一部も活用して、より注力する
- (自身にノウハウが無い)Webサイトやイラストの制作、プロモーションを外注する
というものでしたが、その構想は完全に打ち砕かれました。
思い付いた選択肢は、
1.ここであきらめる
→ 今まで「週末起業」にあてていた時間がプライベート時間に、元の楽しいサラリーマン生活に戻れる
2.「週末起業」のまま、自身でほぼ全てをやり切る
→ 自身に実務経験が無い、できるか分からないことに挑戦するという「いばらの道」をいく
の2択でした。
※本来はより多様な選択肢がありますが、当時の貧困な発想力ではこれしか思いつきませんでした。
結論、2.「週末起業」のまま、自身でほぼ全てをやり切ることを選びました。
主な理由は、「社会問題への解決の強い想いから」だとカッコいいのですが、正直それではなく、以下の2点となります。
1.「市場が求めている」という確信があったから
- 自身の理事長時代の経験、リサーチ段階での組合の方々からのサービスを求める声、応援の声から「このサービスを求めてくださる方々がいる」との確信がありました。
2.この続きを見たかったから
- 管理会社などの業界関係者の方々からは「業界側の都合より実現、維持は困難である」という旨の声が強かったです。正直、途中で「やっぱり難しいのか?」と諦めそうになったこともありました。
そんな中、ある有力な工事会社の代表の方から以下のメールをいただきました(抜粋、てにをはを変更)。
「業界が変わっていく事に興味があります。施工会社のご紹介はお任せください。また、全面協力しますが、~~~はご内密にお願いします。」
「談合の~~~会社様の参入は控えるべきです。良いシステムを世に出しても圧力などによる業界構造が変わらなければユーザーの信頼は獲得できません。」
業界の方も問題意識を感じ、自身を応援してくださっているというのが励みになると同時に、「サービスをなんとしても世に出し、どこまでできるのかを確かめたい」という強い想いを抱くことになりました。
初期市場検証においては、「保守的になりがちな集団である、かつご高齢の方が多い管理組合が、Webサービスを利用するのか?」という点を検証することとしました。
具体的には、自身で事前登録用のWebサイトを作成し、Web広告を打ってサイトに集客し、「どれだけの方々が事前登録してくださるのか?」などを確認しました。
※「Webサイトとは?」、「Web広告とは?」というところからのスタートです、、、
※「どのような体制で、どのツールなどを使って実施したか」については、後述の『「スマート修繕」の作り方』の章に記載しています。
結論、広告期間におけるサイトアクセス量、事前登録の数と内容、広告指標などが一定ポジティブであったため、次ステップである最終市場検証に進めることとなりました。
4)最終市場検証:「事業として成り立つのか?」の確認
一通りのサービスを開発し、短い期間ですが実際に運用しました。
具体的には、工事会社様を十数社集め、ご契約いただいたうえで自身でWebサイトを作成、Web広告を打ってサイトに集客し、問合せへの対応を行いました。
結論、広告期間におけるサイトアクセス量、問合せの数と内容と進捗度、広告指標などが一定ポジティブであったため、サービス実現に向けた「資金調達」のステップに進めることとなりました。
また、本当に嬉しいことに、あるお客様からは強い感謝と激励のお言葉をいただけました。
※非常に思い出深いお客様です。最終的にご紹介させていただいた工事会社様とご契約いただけ(金額はお客様の現行見積と同等仕様で32%ダウンとなり、組合の借入金が大きく減額できたとのことです)、工事は無事完了、お客様から工事会社様と弊社に感謝状をいただけました!
5)資金調達:「サービスをいち早く立ち上げたい」との想い
当時の自身の資金調達に関する理解度は「起業とは?、スタートアップとは?、ベンチャーキャピタルとは?、資金調達とは?、投資契約とは?」などを全く理解していないレベルで、かつそれらに対する興味もないため、ただただデライト・ベンチャーズのプログラムに従い進行させてもらいました。
ピッチ資料は、デライト・ベンチャーズのフォーマット通りに作成しました。いま見ると、本当に恥ずかしい出来です。
デライト・ベンチャーズの南場さん、渡辺さんにピッチ(お金を出してくださいとお願い)
- 当時、デライト・ベンチャーズのプログラムには「単独出資はしない、外部投資家の出資が必要」というルールがありましたが、自身としては「資金調達のために投資家めぐりをしている時間があるなら、早くサービスを立ち上げたい」との想いが強く、ダメもとで単独出資でご相談
- ミーティングの空気は微妙、最後は突如スパッと終了
- 数時間後、「OK、頑張って、早く立ち上げて」という旨の本当に有難いご連絡
希望とやる気に満ちた状態で、すぐに家族の説得、退職準備、リリースまでの計画策定に取り掛かりました。
いま思うと、ここからが本当の地獄の始まりでした。
6)リリース準備:Webサービス開発、運営の実務経験無し、人的ネットワーク無し
立ち上げの際に決めたことは以下の2点となります。
1.投資家から預からせていただいた資金は大切に使うこと
- 資金はサービスの命の源です。特に、固定費、大きな支出においては精査に精査を重ねるようにしています。
2.半年以内にリリースすること
- リリースが遅れれば遅れるほど、固定費が積み上がり、競争環境が悪化します。
- (今考えても半年はかなり無謀ですが)高い目標をかかげることで、意識/状況を引き上げようと考えました。
市場検証フェーズと異なり、ここから先は本格的なサービスを企画、開発(運営を見据えて、分析基盤も構築)する必要があります。
大まかには以下の4点が必要でした。
1.会社設立、各種登録
2.工事会社様集め
3.集客エンジンの構築(パブリシティ、オウンドメディア、広告)
4.最重要であるコンサルティングサービスの仕組みの構築
途中では(自身の力、経験、人的ネットワークの欠如がまねいた面が多分にありますが)本当に辛いことが沢山沢山ありました。
- ほとんどのことは想定通りにはいきません。
:工事会社様、なかなか集まりませんでした。各工事会社のサイトの問合せフォームからの連絡は、ほぼ全てが無視されました。市場検証の際に契約してくださった工事会社様の複数が、契約更新してくださりませんでした。
:サイト制作はけっこう大変です。色々な機能を実装する必要があります。PC/タブレット/スマートフォンで画面幅が異なり、それらに向けて調整が必要です。
:Web広告の設定、管理画面のUIが複雑、単語が難解で、かなり大変です。
:オウンドメディア(最終的に約25トピック、10数万文字に、、、)、そもそも何を書けば喜んでもらえるのか?から分かりません。
:デザイン、どれだけ頑張ってもどうしてもしっくりきません。
:問合せの処理システムにおいて、リリース寸前になって不具合が発見され、大騒ぎしながら、突貫で別の処理システムを作成していたことは、今となっては良い思い出です。
- 色々な方々から本当に凄いことを言われます。
:工事会社の方にここには書けないようなひどい言葉をあびせられたこともあります。
:業界内の設計コンサルタントの方から大勢の人の前で、「談合を仕込んでいると聞いている」(事実無根です)と強い口調で攻められたこともあります。
- 従業員や業務委託先の方に対して、(サービスなどとの相性を背景に)時には厳しい相談も必要となります。
- 家族には本当に負担をかけてしまいます。休みはほぼありません、収入が減ります(時給換算で半分以下)。
- 毎日夜遅くまで働いていることによる疲労や、「工事会社様は集まるのか?」、「本当にサービスリリースできるのだろうか?」、「リリース後に問合せいただけるのか?」、「事業が成り立たなかったらどうしよう?」などなどの不安から、身体の不調は一通り経験しました。
:不眠
:偏頭痛
:指の震えや指先の痺れや感覚がなくなること
※今思うと、色々と冷静な判断が出来なくなり、必要以上に悲観的になっていたと思います。
※幸運なことに、体は丈夫なので、体調を大きく崩したりすることは無かったです。
最終的に、悪戦苦闘しながら約半年間で、ほぼ全てを内製で企画、開発しました。
※工事会社様集めにおいては、約2年間に渡るリサーチ、市場検証段階で培ったネットワークが凄く活きました。それぞれのご縁に心から感謝しています。
リリース以降の大冒険
リリース以降は様々なことが目まぐるしく変化する、激動の、まさに大冒険とも言える日々を過ごしています。
リリース当初、ご縁とDeNAブランドの力もあり日本経済新聞にご掲載いただけたお陰で、誠に有難いことに沢山のお問合せをいただけました。ただ、想定よりかなり多かったこともあり、一定期間は完全にパンクしました。当時の記憶はほぼ無いです。
最も重要であるサービスに対するお客様の反応ですが、
サービスにおいて大切にしている
- (徹底的な仕組み化、サービス側のコーディネートにより)お客様の負荷が少ないこと
- 工事の提案/コストに競争原理をしっかり働かせること
- 透明、誠実、清々しいこと
がポジティブにご評価いただけている手ごたえがあります。
※苦労して立ち上げたサービスに対し、お客様から感謝のお言葉や「スマート修繕を見付けられて幸運だった」、「画期的なサービスである」、「救世主」などの過分なお褒めのお言葉をいただけると、本当になんとも言えず、じんわりとくる、最高な気分になります。日々大変ですが、凄く励みになっています。
いっぽう、リリース前の仮説には小さくないズレがあり、市場の声を聞きながら、サービス内容に多くの改善を迅速に加えていきました。
- サービスのコンサルティング要素を強化(例:建物の劣化調査診断/住民アンケートの開始、見積参加工事会社の現地調査には基本立会い、工事内容の取捨選択などについても助言)
- サービス独自の工事完成保証の開始
- 取り扱い工事の拡大
- 法人取引の拡大
※デライト・ベンチャーズのベンチャー・ビルダー の責任者で、スマート修繕の社外取締役である坂東龍さんの「蓄積する、価値を産むものにリリースを優先的に割く」という教えに従い、リリース数ヶ月目で新規顧客向け広告を完全ストップし、サービス内容の改善を最優先で行ってきました。
業界内企業様とのアライアンスも開始しております。
- クリーンな管理システムを運用する管理会社である「クローバー管理」様、「クローバーコミュニティ」様との業務提携
- 大手マンション管理士事務所である「株式会社メルすみごこち事務所」様との業務提携
- 三菱地所グループで、マンション自主管理アプリのリーディングカンパニーである「イノベリオス株式会社」様との業務提携
- 「じげん(東証プライム)」様が運営する、見積もり依頼件数No.1のリフォームマッチングサイト「リショップナビ」との業務提携
※ただただご縁に感謝です。
「スマート修繕」らしいテクノロジー/データを活用した、建物再生領域周辺の新規事業複数をリリース準備中となります。
- 産業用ドローン「Matrice 300 RTK」(自社保有機)による12条点検など外壁調査サービス(業界の中でも新しい応用領域でのサービス展開も検討中)
- 不動産メディア事業
- 非公開
※どのサービスも世の中に新しい価値を届けることができるものであるとの自信を持っております。ダーティプロダクトのままリリースするのでなく、体制を整え、しっかり仕上げてからリリースしたいと考えております。
本当に嬉しいことに、頼もしい仲間も加わりました!!!
新たな仲間も探しています。
【募集職種】
①マンション管理組合/法人向け営業職
②マーケティング/PR職
今後の展望についてですが、
正直、「業界を変えたい」とか「大型上場したい」とかの壮大なものは無く、何かの縁で出会えた建物再生領域において、仲間と共に価値あるサービスを作り上げ、お客様に喜んでいただきたいだけとなります。
10年後、20年後に「スマート修繕がお客様のお役に立てた、喜んでいただけた」と思えるよう、引き続き地道に頑張っていきます。
「スマート修繕」の使用ツール
「主にWebサービス部分をどのように内製開発、運用するか?」という観点から記載します。
※内外製の区分については、常に内製が正しいわけではなく、各企業の思想/状況次第であると考えております。
また、重要かつ最も労力がかかる工事会社様集めやサービスの価値提供プロセスの開発部分については、「産業/サービス内容毎に事情が大きく異なること」、「長くなること」から、今回は割愛させていただきます。
使用ツールなど一覧
※初期のもの、現在は異なる部分あり。
【リサーチ】
- リサーチ会社のレポート(数百ページのもの)
- Google検索(ファイル形式の指定などを駆使)
- キーワードプランナー
- シミラーウェブ
【バックオフィス】
会社設立、各種登録
- freee会社設立(けっこう簡単、定款作成/青色申告など一通り可能)
ドメイン取得、サーバー
- お名前ドットコム、
- Google Workspace
意匠登録
- 自力(けっこう簡単)
法務、人事/労務面
- (設立当初の単純な時のみ)スポットで外部専門家を活用
会計面
- (設立当初の単純な時のみ)freee会計(決算書作成/確定申告も可能、サポートの方が仕分けについても結構教えてくださいます)
【サイト、集客、分析など】
サイト制作
- Wix、Studio、ペライチなどのノーコードツール(いろいろなツールあり、それぞれ機能の充実度/操作性がかなり異なり、どれが良いかは用途/制作者の好みによって分かれる)
- サイトの機能の例
- 1.お問合せに対するメール自動返信
:ノーコードツール + スプレッドシート + Zapier(iPaas)、Gmail
2.動画の自動再生
:ノーコードツール + ちょっとしたコード + Vimeo ないし Youtube
3.SNSシェアボタン/フォローボタン
:ノーコードツール + ちょっとしたコード
4.資料ダウンロードボタン
:ノーコードツール + Googleフォルダ
※ノーコードツール内の機能やAPI連携により、サイト内検索など本当に様々なことが可能になります。
タグ設定(コンバージョン測定用など)
- Googleタグマネージャー
Webサイトのアクセス解析
- Googleアナリティクス
Web検索の分析
- Googleサーチコンソール
オンライン広告
- Google、Yahoo、Facebookなどなど
オフライン広告
- 広告代理店(代理店選びが大切です)
プレスリリース配信
- PR TIMES
メディア営業
- スポットで外部専門家を活用(人脈の世界です)
【イラスト】
購入
- Adobe Stockなどのストックフォトサービス
オリジナルイラストの制作
- ディレクションは内製、制作はフリーランスの方(誰にお願いするか?が、相性含めて非常に重要)
アドバイザーの大切さ
サイト制作、オンライン広告、オフライン広告、PRなどなどの専門性が求められる領域においては、専門家をアドバイザーとして迎えることをおすすめします。
特に、「何を目指すか?」の企画、実行計画の策定、制作途中のもののチェック、運用当初の各種相談などにおいて、アドバイザーの力が有効となります。
完成度や作業効率などが大きく改善します。
「アドバイザーをどのように見つけるか?」ですが、可能であれば信頼できる知り合いの紹介がベストと考えています。
心構え
企画/計画段階では、目指すべき、理想の形を描くことです(目指してもその半分以下のクオリティーになりますが、、、)。描くにあたっては、専門書の読書、専門家からのヒアリング、ターゲット産業や周辺産業の類似サービスや検索上位ページなどの研究が有効です。企画/計画が不十分なままなんとなく作り始めるのは、完成度/作業効率の面からあまりおすすめしません。
実行段階では、ほぼ根性論になってしまいますが、「世の中の誰かがやっているのだから、自分もできる」との気概で、あきらめずにやり切ることです。自身のささいなミスやマニュアルの不備などにより、設定などで問題がでることは往々にしてあります。世の中、大体のことは「合理的にできている」、「Web上のどこかに解決手段がのっている」ので、粘り強く調べ、推測、試行錯誤すれば解決できます。
後書き
自身の振返り用にと詳細に記載したところ、「こんなもの誰が読むんだ?」というような、とりとめもない内容の長文となってしまいました、、、
改めて振り返ってみますと、「スマート修繕」よりも「ど根性修繕」のほうがしっくりきます。
この記事が、読んでくださった方の何かのお役に立てるのであれば、誠に幸いです。
もしよろしければ、SNSなどでシェアいただけますと嬉しいです。評判が良いようであれば、また時間を作って別の記事を書こうと思います。
この記事の著者
豊田 賢治郎
新卒で旭化成に入社、工業材料の営業に従事。海外駐在から帰任後にDeNA入社。DeNAでは他社との共同事業の開発、運営に従事。自身分譲マンションでの理事長経験を基に、DeNAの社内ベンチャーの仕組みを活用し「スマート修繕」を創業。 過去2年間の顧客マンションへの訪問回数は400回を超え、チェックした見積書の数は千を超える(2024年7月末時点)。
中小企業診断士
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