立体駐車場の撤去、平面化・埋め戻し工事の費用や業者の選び方を解説
更新日:2025年03月28日(金)
近年、マンションなどに設置された立体駐車場は利用率の低下により維持管理費だけが嵩む「お荷物」になりつつあります。住民の高齢化や若者の車離れ、車両サイズの大型化などで駐車場の空き区画が増えているにもかかわらず、機械の点検・修繕費は毎年発生します。 こうした状況から、管理組合では立体駐車場の存続か撤去かで判断を迫られるケースが増えています。立体駐車場を撤去すれば将来的な高額メンテナンス費用を削減でき、跡地を別の用途に有効活用できるメリットがあります。 本記事では、立体駐車場の撤去と、撤去後に行う平面化工事の代表的な2つの方法(鋼製平面化工法と埋め戻し工法)について、具体的な施工内容、費用相場、工期、業者選びのポイント、発注時の注意点などを紹介します。
- 本記事のポイント
- 機械式駐車場の鋼製平面化工法と埋め戻し工法のどちらを選ぶべきか、それぞれのメリット・デメリットを学べる。
- 機械式駐車場撤去および平面化工事の費用相場や工事期間の目安、費用に影響する要因がわかる。
- マンション管理組合が立体駐車場の撤去・平面化を進める際に重要となる業者の選び方や意思決定プロセスを把握できる。
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立体駐車場の撤去、鋼製平面化工法・埋め戻し工法とは?
まず、機械式駐車場の撤去と、その後の平面化工事である鋼製平面化工法・埋め戻し工法がそれぞれどのような内容なのかを整理します。
撤去とは何か
撤去とは、その名の通り機械式駐車場装置一式を解体して撤去する工事です。
具体的には、パレットやフレーム、駆動装置、電気設備など機械式駐車場の構造物を重機や人力で分解し、トラックで搬出処分します。撤去後は地下ピット(機械が収まっていた穴)と空きスペースが残ります。このスペースは平面駐車場として再活用したり、場合によっては駐輪場や防災倉庫など他の用途に転用することも可能です。
ただし機械式駐車場を撤去しただけでは地面が平らになっておらず、そのままでは車を駐車できません。駐車場として継続利用するには、後述する平面化工事(ピットを埋め立てて平らな地面に戻す工事)が必要になります。
鋼製平面化工法とは
鋼製平面化工法(鋼製床工法)とは、機械式駐車場を撤去した後の地下ピット空間に鉄骨の柱や梁を組み立てて鋼製の床板を設置し、蓋をするように平らな駐車スペースにする工法です。使用する床板は比較的軽量な鋼板で、周辺地盤への負荷が小さいのが特徴です。工事期間も埋め戻しより短く済むという利点があります。
一方で、材料費・工数が増えるため費用は埋め戻し工法より割高になりやすい点がデメリットです。また、鋼板の表面は雨天時に滑りやすくなるため、塗装や滑り止め処理が必要になる場合があります。鋼製平面化工法では地下ピット自体は埋めずに残すため、仮に将来駐車需要が増えてもピットを再利用して再度機械式駐車場を設置しやすいという利点もあります。
埋め戻し工法とは
埋め戻し工法とは、機械式駐車場の撤去後に残る地下ピットに土砂や砕石を投入して穴を埋め、地表をアスファルト舗装などで平らに仕上げる工法です。平面化工事として最もオーソドックスな方法であり、比較的安価に施工できるため予算に余裕がない場合に選択されることが多い方法です。最終的な舗装仕上げには通常アスファルトが用いられます(コンクリート舗装も可能ですが、後述するように養生期間が長く必要になります)。
埋め戻し工法のデメリットは、一度ピットを埋めてしまうと後から再び機械式駐車場を設置することが難しい点です。また大量の砕石や土砂の重量によってピット構造体にひび割れ等の悪影響を及ぼす可能性があることも挙げられます。特に地盤が弱い土地や建物内地下ピットの場合、埋め戻しは不向き・不可能なケースもあります。こうした場合には前述の鋼製平面化工法が推奨されます。
立体駐車場の撤去、鋼製平面化工法・埋め戻し工法にかかる費用
続いて、それぞれの工事にどの程度の費用がかかるのか。費用は駐車場の規模や構造、現場条件によって大きく異なりますが、ここでは一般的な費用相場を示します。
撤去の費用相場
機械式駐車場の撤去費用は、装置の方式や台数によって大きく変動します。
小規模な2段式(地下1段・地上1段など)で8台収容程度の装置なら、おおよそ150万円~400万円前後が目安です。少し大きめの2段式24台分では250万円~500万円前後、さらに多段式で32台収容規模になると850万円以上~1,500万円前後と一桁大きくなるケースもあります。実際の施工例でも、あるマンションの24台分2段式ではA社見積りが約300万円だった一方、別の業者では570万円を提示した例もありました。
このように業者によって見積額に倍近い差が出ることも珍しくありません。撤去費用に差が出る主な要因の一つは重機・搬出条件です。例えば現場が狭く大型クレーン車を横付けできない場合、小型重機で対応できる業者かどうかで追加費用の有無が変わります。
また、工期(後述)が長引けば人件費が増えて費用も高騰します。さらに撤去で発生する金属スクラップの買取価格も業者により異なり、見積もり額に反映されます。鉄くずなどはリサイクル業者への売却益として見積もりから差し引かれますが、その評価額が業者ごとにまちまちなのです。したがって、撤去費用の適正価格を把握するには複数業者から見積もりを取り比較することが重要になります(詳細は後述の「業者の選び方」を参照)。
鋼製平面化工法の費用相場
鋼製平面化工法にかかる費用は、一般的に埋め戻しより高めです。
費用の算出方法としては、平面化後に確保される駐車区画1台あたりで概算されることが多く、目安として1台分あたり約100万円~150万円前後とされています。例えば撤去前に機械式で10台収容していたスペースを鋼製平面化で5台分の平置き駐車場にする場合、平面化工事費用は約500万~750万円程度が想定されます(別途、前段の撤去費用がかかります)。
実際の費用は現場の難易度(屋外か屋内か、搬入経路の制約など)や平面化する面積によって増減し、工事が難しくなるほど高額になります。鋼製平面化では、ピット内に設置する鋼材や床板そのものの材料費、人件費がかさむ傾向があります。また完成後も地下ピットの排水ポンプの維持管理や床板の塗装更新など、完全にメンテナンスフリーとはならない点にも留意が必要です(維持費については後述の注意点で解説)。
以上の理由から、鋼製平面化工法は埋め戻し工法よりも初期施工費用が高めになりますが、地盤への負荷軽減や将来再利用の柔軟性といったメリットと天秤にかけて検討する必要があります。
埋め戻し工法の費用相場
埋め戻し工法による平面化工事費用は、鋼製平面化に比べて安価に収まる場合が多いです。
相場感としては、鋼製平面化の半分程度の費用で済むケースも見られます。例えば前述の10台収容スペースを埋め戻しで5台分の駐車場に平面化する場合、平面化工事費用は概ね数百万円規模(鋼製平面化より数割安い)で収まることが期待できます。もっとも、埋め戻し工事の費用も現場状況によって変動します。ピットの深さ・広さによって必要な土砂量が増減し、発生残土の処分費も考慮しなければなりません。
また、ピット構造体を撤去せずに残す場合でも、必要に応じて排水用の穴開けや軽量砕石の使用など追加作業・材料費が発生する場合があります。コスト面では優位な埋め戻し工法ですが、注意点として周辺地盤への影響を考慮する必要があります。特に軟弱地盤では埋め戻し後に重量による地盤沈下やピット壁の破損リスクがあり、その対策を講じるために調査費用や補強費用がかかる場合もあります。したがって、費用だけでなく建物構造や地盤特性を踏まえて工法を選定することが重要です。
立体駐車場の撤去、鋼製平面化工法・埋め戻し工事にかかる日数
工事期間(工期)は、駐車場の規模や立地条件に左右されます。撤去のみ行う場合と、平面化工事まで含める場合でも異なります。それぞれの目安を見てみましょう。
撤去にかかる日数
撤去工事自体に要する期間は、装置の規模と現場条件で大きく変わります。比較的小規模な屋外設置の機械式駐車場であれば、おおよそ1週間程度で解体撤去が完了するケースもあります。実際、屋外の2段式(2列程度)の装置なら約7日ほどで撤去できた例も報告されています。
一方、装置が大型であったり、建物内地下に設置されているような場合は、搬出や解体に手間取り工期が長くなる傾向にあります。例えば地下ピット付き3段式を全撤去したある現場では、工期約1ヶ月半を要しました。
撤去の準備段階として、既存利用者への周知や仮駐車場の手配(必要に応じて)なども含めると、実際には解体作業に入る前後に余裕をみておく必要があります。また、近隣への騒音・振動対策や行政への届出(解体工事の事前届など)が求められる場合、そうした手続き期間も考慮してスケジュールを組むことが大切です。
鋼製平面化工法にかかる日数
鋼製平面化工法は、撤去後の平面化工事の中では比較的工期が短い方法です。
鋼製部材の加工は多くが工場製作で準備され、現場では組み立てと据付を行うため、作業日数が圧縮できます。標準的な規模であれば、鋼製平面化部分の施工は約1週間程度で完了するケースもあります。例えば撤去済みピットに支柱・床板を設置しボルト締結する作業は、天候等の影響が少なければ数日~1週間ほどで終わることが多いようです。
ただし、鋼製平面化の場合でも撤去工事の日数が別途かかる点には注意が必要です。撤去+鋼製平面化の一連の工程全体では、前節の撤去期間に本節の平面化期間を加えた長さになります。規模が大きい場合や屋内作業で搬入出に時間を要する場合には、全体で数週間~1ヶ月以上を見込んでおくべきでしょう。また床板設置後、仕上げとしてライン引き(駐車枠線の塗装)や車止めブロック設置などの作業も行えばさらに1~2日程度加わります。
埋め戻し工法にかかる日数
埋め戻し工法に要する日数は、使用する埋め戻し材や仕上げ方法によって変わります。
一般的には、ピットへの砕石投入と転圧作業に数日、舗装仕上げ(アスファルト敷設)に数日といったところで、全体では1~2週間程度で完了するケースが多くみられます。アスファルト舗装で仕上げる場合、施工後すぐに硬化するため養生期間はほとんど不要で、早ければ翌日には車両乗り入れ可能です。
一方、仕上げをコンクリート床版(スラブ)とする場合は注意が必要です。コンクリート打設後、十分な強度を発現するまで数週間の養生期間を置く必要があり、その分だけ工期が長引きます。非常に強固な床が得られるメリットはありますが、短期での工事完了を重視する場合はアスファルト仕上げの方が有利と言えます。
また、埋め戻し材の投入量が多い場合、一度に全て埋めず数日に分けて少しずつ転圧しながら埋め戻すことで地盤沈下を防ぐ手法が取られる場合もあり、その場合も工期は延びます。
総じて、埋め戻し工事は鋼製平面化に比べれば日数を要する傾向にありますが、適切な施工計画のもと進めればおおむね2週間前後で平面駐車場への改修が完了します。
機械式駐車場の撤去、鋼製平面化工法・埋め戻し工法を依頼する業者の選び方
機械式駐車場の解体・平面化工事は専門性が高く、依頼する業者選びが工事の成否や費用に直結します。ここでは、業者選定のポイントを解説します。
複数の業者から見積もりを取得する
前述の通り、業者によって見積額に大きな開きが出る場合があります。必ず複数社に現地調査・見積もりを依頼し、提案内容と金額を比較検討しましょう。見積内訳を精査することで、各社の工法や重機使用計画の違いも見えてきます。
機械式駐車場の解体実績が豊富な業者を選ぶ
建物解体とは異なる機械設備の撤去作業になるため、過去に同種の施工実績があるかは重要な指標です。実績豊富な業者なら、効率的な手順や注意点を熟知しており、無駄のない施工で結果的にコストも低減できます。また、経験に基づき最適な工法の提案を受けられるでしょう。
重機・設備の対応力を確認
現場環境によっては大型クレーンを使えないケースもあります。その際に小型特殊重機や人力解体に対応できるかが費用・期間に影響します。保有設備や協力会社体制などを事前にヒアリングし、現場条件に適した施工力を持つ業者を選びましょう。
見積もり内容の透明性とスクラップ処分
各社の見積もりで廃材(鉄スクラップ)の買取金額や処分費の扱い方に差異がないか確認します。中にはスクラップ買取分を明示せず値引き項目としている場合もあります。不明瞭な点は質問し、納得できる説明をしてくれる業者を選ぶことが大切です。
近隣対応や安全配慮がしっかりしているか
撤去工事では騒音・振動、トラック搬出入など近隣への影響も避けられません。事前に近隣挨拶や養生計画について相談に乗ってくれる業者か、過去の現場でトラブルなく終えているかなども判断材料になります。価格だけでなく施工の質や安全対策まで含めて信頼できる会社を選定しましょう。
なお、管理組合が機械式駐車場の撤去平面化工事を経験したコンサルタント会社等に相見積もり取得や業者選定の支援を依頼する方法もあります。専門家の知見を借りることで、より適切な業者を見極められる可能性があります。
発注方法
業者が決まったら契約・発注となりますが、その前に踏むべき手順や留意点があります。発注までの大まかな流れとポイントを解説します。
管理組合内での意思決定
機械式駐車場の撤去・平面化は共有部分の用途変更を伴う重大事項です。まず管理組合の理事会で方針案をまとめ、総会決議による正式な承認を得る必要があります。法律上も共用部分の変更に当たるため区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成が必要となります(特別決議)。
特に機械式駐車場を全撤去して駐車場自体を廃止する場合は現行利用者への特別の影響が大きいため、慎重な合意形成が必要です。事前に現在の駐車場利用者の承諾を得ておくことは不可欠と言えるでしょう。
工事計画の策定と見積もり取得
総会で撤去、平面化の方針が決まったら、具体的な工事計画を詰めます。撤去のみとするのか平面駐車場に転換するのか、平面化工法は鋼製か埋め戻しか、といった方針を決定し、それに基づいて業者から詳細見積もりを取得します。
すでに比較見積もりを済ませて業者選定している場合でも、仕様確定後に改めて正式見積もりをもらいましょう。必要に応じて設計コンサルタントに工事仕様書や図面を作成してもらい、各社で条件を揃えた入札を行う方法も有効です。
契約締結
発注先を正式決定したら契約を交わします。工期や金額はもちろん、工事範囲(撤去物の処分先や平面化後の仕上げ内容)を明記し、不測の追加工事対応や保証内容も確認しておきます。
駐車場設備の撤去は建設業法上「解体工事業」に該当するため、発注先が適切な解体業許可を持つ業者であることを確認します。また、工事中の事故に備えた請負業者保険への加入状況もチェックポイントです。
周知と着工準備
契約後、工事開始に向けて管理組合および業者で協力しながら準備を進めます。まず居住者への周知を行い、工事期間中の駐車場利用停止や代替駐車場の案内、騒音発生時間帯などを知らせます。近隣マンションや周辺住民へも必要に応じて挨拶と説明をします。
また、役所への解体工事届や道路使用許可の申請など、必要な行政手続きを業者に実施してもらいます。仮設フェンスや養生シートの設置計画、重機搬入経路の事前確認なども重要です。これら準備が整い次第、いよいよ工事着手となります。
以上が発注までの大まかな流れです。ポイントは、組合内合意と計画策定を綿密に行った上で契約し、その後の近隣対応などソフト面にも配慮して着工することです。適切な手順を踏むことで、工事を円滑かつ安全に進めることができます。
機械式駐車場の撤去、鋼製平面化工法・埋め戻し工法を検討するときの注意点
最後に、実際に撤去や平面化工事を検討・実施する際に留意すべきポイントをまとめます。技術的な注意事項から、計画段階でのチェックポイントまで確認しましょう。
建物構造・地盤への影響
平面化工事の選択にあたってはマンションの構造や地盤の強度を十分考慮してください。埋め戻し工法は安価ですが軟弱地盤では沈下や構造への悪影響が懸念され、採用できない場合があります。事前に地質調査を行い、必要であれば構造設計の専門家に安全性を確認してもらいましょう。埋め戻しが難しいと判断された場合には、鋼製平面化工法を選択することになります。
駐車場附置義務の確認
機械式駐車場を撤去することで敷地内の駐車台数が大幅に減少する場合、自治体条例の駐車場附置義務に抵触しないか確認が必要です。附置義務とは一定規模以上の建築物に一定数の駐車場設置を義務付ける制度で、都心部を中心に導入されています。古いマンションでは計画台数が過剰になっている場合もありますが、撤去により条例基準を下回ると問題となる可能性があります。事前に自治体に相談し、必要なら行政手続きを経て附置義務緩和の許可を得ることも検討してください。
現行利用者への対応
現在機械式駐車場を利用している住民への対応は最優先事項です。撤去工事中は当然その駐車スペースが使えなくなるため、近隣の月極駐車場を一時的に借り上げるなど代替駐車場の手配を検討します。特に全区画が空きではなく一部の人が利用している場合、そうした方々の理解と協力を得ることが工事実施の前提となります。
また平面化後も駐車可能台数が減るため、駐車場利用権の調整(希望者多数の場合の抽選や、利用料改定など)を行う必要があります。マンションによっては、機械式から平置きに変更した結果、駐車区画数が元の機械式より減少するケースがほとんどです。そのリスクと影響を管理組合内で共有し、円満に合意形成を図りましょう。
工事中・工事後の安全対策
撤去工事中は重機作業や高所作業が伴います。居住者立ち入り禁止区域の明示、誘導員の配置など安全管理を業者と確認してください。また撤去後から平面化工事まで期間が空く場合、ピットの開口部に蓋板やフェンスを設置し、転落防止策を講じましょう。工事後も新しい駐車場を安全に使うため、舗装の段差解消や区画線の視認性、照明設備の必要性など細部までチェックします。
維持管理費用の変化
機械式駐車場を撤去し平面駐車場に変更すれば、日常の維持管理費は大幅に軽減されます。機械装置の保守点検費や部品交換積立に悩まされることも無くなるでしょう。一方で平面化後も皆無ではない維持項目もあります。鋼製平面化の場合は床板の塗装更新や排水ポンプ点検が必要ですし、埋め戻しの場合も舗装面の補修やライン再塗装などが将来的に発生します。管理組合の長期修繕計画において、平面駐車場としての維持・修繕費も織り込んでおくと安心です。
跡地の有効活用計画
平面化工事によって得られたスペースをどう活用するかも検討しましょう。駐車場需要が少ない場合、電気自動車(EV)充電スタンドの設置やカーシェア区画の導入といった新たなニーズに対応する選択肢もあります。また一部を来客用駐車場や荷捌きスペースに充てる、あるいは植栽帯を設けて景観向上を図る例もあります。機械式駐車場を撤去したことで生まれた余裕スペースを、マンションの付加価値向上につながる形で役立てる視点も大切です。
まとめ
機械式駐車場の撤去および平面化工事(鋼製平面化工法・埋め戻し工法)は、マンションの維持管理費削減や敷地の有効活用につながる重要な検討テーマです。導入当初は有効だった設備も、時代とともに駐車需要が減少した現在では見直しの時期を迎えています。
撤去・平面化には初期費用がかかりますが、その費用相場は規模によって150万円から数千万円規模まで幅広いこと、工期は数日から数ヶ月程度を要することが分かりました。鋼製平面化工法と埋め戻し工法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、地盤条件や将来計画を踏まえて選択する必要があります。
管理者としてこの決断に臨む際は、信頼できる施工業者の選定や組合内の合意形成、法令上の確認事項など多方面に注意を払わねばなりません。本記事で解説したポイントを参考に、ぜひ慎重かつ前向きに検討を進めてください。幸い国土交通省も機械式駐車場の除却に関するガイドライン整備を進めており、情報は入手しやすくなっています。専門家の助言も得ながら計画を具体化し、将来の維持費削減とマンション価値向上につながる最善の選択をしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。機械式駐車場の撤去・平面化に関する最新動向や事例は今後もアップデートされる可能性がありますので、官公庁の発表資料や専門機関の情報もチェックし、常に最新の知見を取り入れてください。管理組合の英断が、マンションの健全な維持管理と暮らしやすさ向上につながることを願っております。
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本記事の著者

鵜沢 辰史
信用金庫、帝国データバンク、大手不動産会社での経験を通じ、金融や企業分析、不動産業界に関する知識を培う。特に、帝国データバンクでは年間300件以上の企業信用調査を行い、その中で得た洞察力と分析力を基に、正確かつ信頼性の高いコンテンツを提供。複雑なテーマもわかりやすく解説し、読者にとって価値ある情報を発信し続けることを心掛けている。
本記事の監修者
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遠藤 七保
大手マンション管理会社にて大規模修繕工事の調査設計業務に従事。その後、修繕会社で施工管理部門の管理職を務め、さらに大規模修繕工事のコンサルティング会社で設計監理部門の責任者として多数のプロジェクトに携わる。豊富な実務経験を活かし、マンション修繕に関する専門的な視点から記事を監修。
二級建築士,管理業務主任者