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マンションのエレベーターリニューアルの費用/種類など解説

更新日:2025年03月19日(水)

マンションのエレベーターの耐用年数は25~30年が目安です。 費用は1基あたり500万円~1,000万円が一般的です(リニューアル方式や、耐震対策のレベルなど仕様次第)。昇降速度105m以上の高速エレベーターなどの特殊品はより高額となります。 この記事では、マンションのエレベーターの ・耐用年数、部品の供給終了停止時の注意点 ・既存不適格とは ・リニューアル方式とそれぞれの工事期間、費用相場 ・コストダウン方法 ・独立系事業者への発注 ・エレベーターの種類とリニュアル工事の事例 等についてご紹介します。

本記事のポイント
  • マンションのエレベーターの耐用年数と交換のタイミングがわかる。
  • リニューアルの方式ごとの特徴や費用相場が明確になる。
  • コストダウンの方法や独立系事業者の活用ポイントが学べる。

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リニューアル工事とは

エレベーターの制御盤、巻き上げ機、パーツなどを取り替える工事のこと。交換工事、更新工事、改修工事、修繕工事とも表現されます。

耐用年数、部品供給停止時の注意点

エレベーターの耐用年数は25~30年(※)です。

※法定耐用年数(減価償却期間の目安)は17年、メーカーの計画耐用年数は20年弱が一般的です。

リニューアル工事の実施時期は、2回目の大規模修繕の前後のタイミングです。実施タイミングの判断においては、劣化状況のみならず、部品供給の終了時期を考慮する必要があります。エレベーターに使われている部品が供給終了となると、耐用年数内でも「故障時の修理の目途が立たない」状況となり、リニューアル工事の必要性が高まります。部品の供給終了タイミングは事前連絡がされるため、連絡があり次第、いつリニューアル工事を行うかなどの計画を立てる必要があります。

既存不適格とは

マンション内のエレベーターが現行法規に適合していない状態のことを指します。

このような状況が生じるのは、必ずしもマンション分譲当時のエレベーターに問題があったとは限りません。例えば、耐震指針は1998年、2009年、2014年に改訂されており、分譲後にエレベーターの安全基準の見直しが行われ、既存不適格となることがあります。

では、現行法規への不適合を理由に管理組合が罰則を科される懸念や、マンション内のエレベーターが使用不可になるのではないかという懸念が生まれますが、通常はそのような事態には至りません。現時点の建築物(既存建築物)には 、建築後新たに定められた法規は適用されないことが規定されているためです。

既存不適格でも、使用中のエレベーターは問題なく使用できます。リニューアル工事後も同様です。

リニューアル方式、工事期間

マンションのエレベーターリニューアルは、大きく以下3方式に分けられます。

1.全撤去新設リニューアル

2.準撤去新設リニューアル

3.制御リニューアル

最も一般的なのはコストパフォーマンスに優れる「3.制御リニューアル」です。各方式について解説します。

全撤去新設リニューアル

既存のエレベーターや付属物すべてを撤去、新設するリニューアル工事のこと。新設であるため、旧型/劣化に起因する問題の悪影響を抜本的に解決できます。ただし、工事期間が長くなる、工事費用が高くなる、騒音・振動が大きく発生するなどの負の側面があります。また、建築確認申請も必要です。これらの事情(特に予算面)により、一般的な方式ではありません。

準撤去リニューアル

マンションの建物各階に設置されているエレベーターの三方枠や敷居などは既設利用し、ロープ・制御盤・巻き上げ機などを取り替えるリニューアル工事のこと。工事期間・工事費用などに比較的優れ、建築確認申請が不要となるケースが多い方式です。

 一方、既存のエレベーターに合わせたパーツの調達に時間がかかるケースがあり、リニューアル後は交換部分と非交換部分の品質保証期間の違いや工事タイミングの兼ね合いなどに留意する必要があります。

制御リニューアル

エレベーターの制御関連の機器を交換するリニューアル工事のこと。工事期間・工事費用などに最も優れています。費用の安さもあり、最も一般的な方式です。

しかし、使用自体の問題はありませんが、多くの部分が既設利用となるため、基本的には「既存不適格」の解消はされません。

各リニューアル方式の比較一覧表

どのリニューアル工事とするかは、メンテナンス費用も含めたトータルコストや予算、法令への適応方針を鑑みて判断する必要があります。

経済性の観点から考えると、制御リニューアルが好ましいです。

工期はリニューアルの方式次第ですが、制御リニューアルであれば1基あたり1週間~です。なお、大型や高速などの特殊仕様の場合は、さらに工期が長くなります。複数基のエレベーターをリニューアルする際は1基づつ工事を行うことで、どちらかのエレベーターを使用可能にする方法をとります。

ビルとマンションの複合施設などにおいて、テナントの都合で昼間は工事できないなどの場合は夜間工事が実施されます。そのため、工期が長くなったり、費用が高くなったりします。

工期や利用できない期間については、お知らせしないとトラブルのもとになるので、マンション内の掲示板に事前に掲示することをおすすめします。

リニューアルの費用相場

エレベーターリニューアルの費用相場は、1基あたり数百万円~1,000万円が一般的です。

制御リニューアルの場合は1基あたり500万円~となります。

経済性については、メンテナンス費用含めて考える必要があるため、リニューアル工事の見積取得時は、メンテナンスの見積も合わせて取得するべきです。メンテナンス方式には、フルメンテナンスと、費用がより安く一部の部品代は別途精算となるPOG(パーツ・オイル・グリス)の2種類があります。現状はどうなのか、どこまでやるのかを検討のうえ、見積取得ください。

リニューアルのコストダウン方法

まず、最もリーズナブルである制御リニューアルで問題ないかを考えることがポイントです。続いて、技術力面/実績面で適正な独立系事業者からも見積をとることをおすすめします。

事業者選定において、以下ポイントに注意が必要です。

・実績は十分か?

・経営状況に不安は無いか?

・下請企業に一式丸投げしていないか?

エレベーターのリニューアル/メンテナンスの競争環境は厳しいため、経営状況の良くない事業所も存在します。また、どんなに大手でも下請企業に施工管理から丸投げする場合、多重下請け構造となりコストが割高になる可能性があるため、そのような事業者も避けるべきです。

独立系事業者への発注

工事費用、メンテナンス費用ともに、独立系事業者のほうが安価です。

しかし、お客様にとっては「独立系事業者にリニューアル工事を頼んで問題ないのか」、「価格が安くても、安かろう悪かろうでは困る。既存のエレベーターが不調で使えないようになったらどうするのか」などの不安もあるでしょう。

近年では、独立系事業者が技術力を向上させ、対応可能機種がを増加しています。工事費用のリーズナブルさを背景として多数のリニューアル工事/メンテナンスの実績を積み重ねており、市場シェアは年々増加しています。中堅以上の事業者は、いち事故が企業の存続に影響を与えるリスクをはらんでいることもあり、自社が自信を持って対応できるリニューアル工事にのみ見積対応をします。

ただし、部品交換などの小規模改修においては、既存のメンテナンス事業者での実施をおすすめします。仮に、違う事業者にお願いした場合、エレベーター不調時の責任が曖昧になるなどの問題が発生するリスクがあります。

エレベーター種類とリニューアル工事の事例

エレベーターの主な種類は、巻き上げ機でかごを昇降させる「ロープ式」と、油圧ジャッキの圧力でかごを昇降させる「油圧式」の2種類です。

近年はロープ式が主流です。分譲年度が古いマンションや、巻き上げ機などの設置スペースが無いマンションに「油圧式」が採用されています。

高速(昇降速度105m以上)

高層マンションや商業ビルには「高速エレベーター」と呼ばれる、昇降速度が105m以上のエレベーターが設置されています。

以前は、既存メーカーのみがリニューアル工事可能で、一基あたりのリニューアル工事費が数千万円に及びました。

近年では、わずかですが独立系事業者でも高速エレベーターに対応可能なところが出てきています。

当サービス「スマート修繕」では、昇降速度150m/分の高速エレベーターの制御リニューアル複数基の相見積もりを実施、同等仕様で費用半減、1億円以上コストダウンした実績があります。

油圧式エレベーター

一般的な事業者は油圧式エレベーターから油圧式エレベーターへのリニューアル工事が対応できず、油圧式エレベーターからロープ式エレベーターへのリニューアルが提案されます。この場合、大掛かりな工事となり、一基あたりのリニューアル工事費が1千数百万円、時には数千万円にも及びます。

当サービス「スマート修繕」では、油圧式エレベーターからロープ式エレベーターへのリニューアル工事を、油圧式エレベーターから油圧式エレベーターへのリニューアル工事に切り替え、費用を半減、1戸あたり20数万円コストダウンした実績があります。

オーチス(OTIS社)のリニア式エレベーター

一般的な事業者は「オーチス製のリニア式エレベーター」のリニューアル工事に対応できず、既存メーカーからのリニューアル提案しか受けられないといった実態があります。こうなると、競争原理が働きづらく、工事費用が割高になってしまいます。

当サービス「スマート修繕」では、オーチス製リニア式エレベーターをより汎用的なロープ式エレベーターに切り替え、1戸あたり10数万円のコストダウンを実現した事例があります。

マシンルーム(機械室)レスのエレベーター

一般的な事業者はフジテック等のマシンルーム(機械室)レスのエレベーターのリニューアル工事に対応できず、既存メーカーからのリニューアル提案しか受けられないといった実態があります。こうなると、競争原理が働きづらく、工事費用が割高になってしまいます。

当サービス「スマート修繕」では、マシンルームレスのエレベーターをより汎用的なロープ式エレベーターに切り替え、大幅なコストダウンを実現した事例があります。

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エレベーター等修繕の支援サービス「スマート修繕」

  • 「スマート修繕」は、一級建築士事務所の専門家が伴走しながら見積取得や比較選定をサポートし、適正な内容/金額での工事を実現できるディー・エヌ・エー(DeNA)グループのサービスです。
  • エレベータのリニューアル工事の支援実績は多数(過去1年で数百基、2025年2月現在)。特殊品である高速、油圧、リニア、ルームレスの実績もあり、社内にはエレベーター会社、ゼネコン、修繕会社など出身の施工管理技士等の有資格者が多数いますので、お気軽にご相談ください。
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本記事の著者

豊田 賢治郎

豊田 賢治郎

「スマート修繕」代表。過去2年間の顧客マンションへの訪問回数は400回を超え、チェックした見積書の数は千を超える(2024年7月末時点)。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「日本経済新聞」、「羽鳥慎一 モーニングショー」、「日曜報道 THE PRIME」、「モーニングサテライト」。

中小企業診断士

本記事の監修者

別所 毅謙

別所 毅謙

マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「NIKKEI NEWS NEXT」、「首都圏情報ネタドリ!(NHK)」、「めざまし8」、「スーパーJチャンネル」。

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