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マンションのエレベーターの寿命は何年? 部品毎の耐用年数と修繕時の注意点を考察

エレベーター

2024/09/04

マンションのエレベーターの寿命は何年? 部品毎の耐用年数と修繕時の注意点を考察

マンションのエレベーターは、毎日の生活に欠かせない存在であり、その安全性と快適性は常に保たれていなければなりません。しかし、エレベーターも長期的に使用することで様々な部品の劣化や故障が発生します。そのため、それぞれの部品の寿命を把握し、適切なタイミングで修繕や交換を行うことが重要となります。 この記事では、エレベーターの一般的な寿命、部品ごとの耐用年数、修繕時の注意点、そしてマンションのエレベーターをリニューアルする際のポイントについて詳しく解説します。これらの情報が少しでも皆様のお役に立つと幸いです。

エレベーターの寿命は何年?

マンションのエレベーターの寿命は、25~30年とされています。

※法定耐用年数(減価償却期間の目安)は17年、メーカーの計画耐用年数は20年弱が一般的です。

マンションにおいては、エレベーターのリニューアル工事の実施時期は、2回目の大規模修繕の前後のタイミングとなります。実施タイミングの判断においては、劣化状況のみならず、部品供給の終了時期を考慮する必要があります。部品の供給が終了することになれば、耐用年数(計画耐用年数)内であっても「故障時の修理の目途が立たない」状況となり、リニューアル工事の必要性が高まります。部品の供給が終了するタイミングについては、メーカーもしくは管理会社から事前に通知されるため、連絡があり次第、いつリニューアル工事を行うか等、計画を立てる必要があります。

部品別に見るエレベーターの耐用年数

エレベーターの主要部品別の耐用年数は、使用環境、使用頻度、メンテナンス状況によって異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。

  • 制御盤:20年
  • ロープ式エレベーターの巻上機(モーター):20~30年
  • 油圧式エレベーターの油圧ポンプ:20~30年

エレベーターの制御関連機器を交換する「制御リニューアル工事」では、制御盤、制御ケーブル(テールコード)、巻上機(モーター)ないし油圧ポンプ、ワイヤーロープ、エレベーター内操作盤、乗場ボタン、表示灯などエレベーターの主要部品をまとめて交換します。

なお、制御盤およびエレベーターのカゴに設置する非常電源用バッテリー(3年程度)、制御盤に設置する停電時自動着床装置用バッテリー(3年程度)、エレベーターのモーターや巻上機に取り付けられるエンコーダー(10年程度)など、保守点検で交換する部品もあります。

使用中のエレベーターが耐用年数(計画耐用年数)内であっても、「保守部品の供給終了時期」がリニューアル実施のタイミングとなることがあります。メーカーやエレベーターの製品によって様々ですが、一般的に保守部品の供給期間は「生産終了後15年」とされています。特定のメーカーや部品によっては、この供給期間が短い(または長い)場合もあります。

部品供給が停止した場合、その部品が故障してしまった場合は交換することが困難となり、エレベーターの利用に支障が生じる可能性があります。特に重要な部品(制御盤、主要な機械部品など)が供給停止となった場合には、早急にエレベーターの更新が必要となる可能性があります。

エレベーターに関しては、建築基準法第8条にて「建築物の所有者、管理者または占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」と規定されており、さらに建築基準法第12条3項で、国土交通省が指定した資格者(昇降機等検査員)が通常1年に1回の定期検査を行い、地方自治体に「定期検査報告書」を提出することが義務付けられています。

エレベーターには寿命があり、使用頻度に関わらず経年劣化は避けられません。ただし、寿命はあくまでも目安なので、法定検査と定期メンテナンスを行い、部品の劣化度をチェックしましょう。

エレベーターの修繕時に注意すべきこと

リニューアル方式と工事業者の選定

先ずはリニューアル方式をしっかり検討しましょう。既存エレベーターを準撤去新設するよりも、制御リニューアル工事とするほうが工事期間が短くなる、工事費が安くなるなどのメリットがあります。いっぽう、リニューアル範囲が狭いことによる各種デメリットもあります。

工事業者の選定にあたっては、工事提案の内容や見積金額のみならず、工事業者の経営状況や実績などをしっかり確認して、信頼できる事業者を選ぶことが重要です。

マンションの住人全体にエレベーター工事の情報共有を行う

理事会で協議の上、エレベーター工事の日程やスケジュールをお知らせ板やエレベーター内に掲載するなどして、マンションの住人全体にお知らせすることが重要です。これにより、予定の変更や工事期間中のエレベーターの利用制限を前もって理解してもらうことができます。また、リニューアル期間中に生じる騒音や振動については、工事業者と詳細な対策を練り、出来る限りマンションの住人や周辺の戸建て住宅への影響を最小限に抑え、事故やトラブルの発生を防ぎましょう。

リニューアル期間中の対応

リニューアル期間中は、エレベーターの停止を余儀なくされるため、緊急時に備えて、代替手段を確保することも重要です。例えば、エレベーターが使用できない場合の非常用避難経路や、階段の利用が難しい高齢者や障がい者への支援体制を整える必要があります。また、改修の進捗を定期的にチェックし、工事が計画通りに進行しているかを確認することも重要です。

マンションのエレベーターをリニューアルする時のポイント

リニューアル時期の見極め

エレベーターの寿命は、25~30年とされ、保守部品の供給期間は、メーカーやエレベーターの種類、導入時期によって様々ですが、一般的には生産終了後15年となっています。マンションのエレベーターのリニューアルを実施するタイミングの判断においては、劣化状況のみならず、部品供給の終了時期を考慮する必要があります。

複数の業者からリニューアル工事の見積もりを取得する

マンションのエレベーター工事の費用相場は、1基あたり数百万円~1千万円が一般的です。制御リニューアル工事(エレベーターの一部となる制御関連の機器・部品を交換するリニューアル工事)の場合は1基あたり4百万円~となります。エレベーターリニューアル工事は多額の費用がかかるため、経済的な負担を軽減するためのポイントを抑え、複数の業者からリニューアル工事の見積もりを取得することがおすすめです。

業者によって、同じ内容でもリニューアル工事の費用が大きく異なる場合があります。また、エレベーター工事の仕様についても対策を検討しましょう。必要以上に高性能な仕様を選ばず、マンションの規模や住人のニーズに合った最も適切な提案、仕様を選ぶことで、工事期間中もコストを抑えることが可能です。

メンテナンス費用の見直し

エレベーターのメンテナンス費用も見逃せません。リニューアル工事後も定期的にメンテナンスを実施し、適切に管理することが必要となるため、コスト削減を目的にメンテナンス費用も考慮に入れて予算を組むことが求められます。

以上の3点を踏まえて、より経済的なリニューアル工事を実現しましょう。

当サービス「スマート修繕」は支援実績が多数あり、高速エレベーターや油圧式から油圧式へのリニューアル工事の実績も豊富です。

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この記事の著者

鵜沢 辰史

鵜沢 辰史

信用金庫、帝国データバンク、大手不動産会社での経験を通じ、金融や企業分析、不動産業界に関する知識を培う。特に、帝国データバンクでは年間300件以上の企業信用調査を行い、その中で得た洞察力と分析力を基に、正確かつ信頼性の高いコンテンツを提供。複雑なテーマもわかりやすく解説し、読者にとって価値ある情報を発信し続けることを心掛けている。

この記事の監修者

別所 毅謙

別所 毅謙

マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「NIKKEI NEWS NEXT」、「首都圏情報ネタドリ!(NHK)」、「めざまし8」、「スーパーJチャンネル」。

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