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機械式駐車場の耐用年数は10年?モーターやチェーンなどの部品別に考察!

更新日:2024年10月01日(火)

機械式駐車場は、マンションなどにおいて、敷地を有効活用するために欠かせない設備ですが、機械式駐車場の耐用年数や各部品の寿命を正しく理解しておくことが重要です。 法定耐用年数は15年とされていますが、実際にはモーターやチェーン、制御装置など、各部品ごとに寿命が異なり、使用環境などによっても適切な交換時期は変わります。 この記事では、機械式駐車場の主要な部品ごとの耐用年数やメンテナンスのポイントなどについて詳しく解説し、効果的な維持管理の方法について考察します。これらの情報が少しでも皆様のお役に立つと幸いです。

本記事のポイント
  • 機械式駐車場の部品別耐用年数や、減価償却耐用年数と実際の使用年数の違いについて理解できる。
  • モーターやチェーンなどの主要部品の耐用年数がわかる。
  • 定期点検や適切なメンテナンス方法、予防保全の重要性を学べる。

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機械式駐車場の耐用年数は10年?

耐用年数の基本的な考え方

機械式駐車場の耐用年数は10年ではありません。

機械式駐車場の耐用年数は、構造や使用環境によって異なりますが、一般的に、国税庁が定める減価償却耐用年数(法定耐用年数)は15年とされています。これは税務上の減価償却を行うための指標であり、実際の使用可能年数とは必ずしも一致しません。

減価償却耐用年数(国税庁)と実際の使用可能年数の違い

減価償却耐用年数(法定耐用年数)は、機械式駐車場の減価償却を行うための税務上の基準年数であり、実際に機械式駐車場を使用できる年数とは異なります。適切なメンテナンスを行うことで、減価償却耐用年数(法定耐用年数)を超えて長期間使用することが可能となるケースが多く、20年~30年は使用することができます。例えば、マンションの機械式駐車場で使用環境が屋外でなければ、30年以上使用できることもあります。一方、メンテナンスを怠ると、法定耐用年数以内であっても早期に故障するリスクがあるため、定期的な保守点検をしっかり行いましょう。

 

機械式駐車場の主な部品別の耐用年数

※あくまで目安であり、機械式駐車場の使用頻度や使用環境により寿命は異なります。

モーターの耐用年数

モーターは、機械式駐車場の心臓部とも言える重要な部品です。一般的にモーターの耐用年数は10年~15年程度とされていますが、使用頻度やメンテナンスの状況により異なります。必要に応じて適切なメンテナンスを行い、異音や異常な振動が発生した場合には早めに専門業者に点検を依頼することが重要です。

チェーンの耐用年数

チェーンは、車両を上下左右に移動させるための駆動部品です。耐用年数は10年~15年程度とされていますが、摩耗や錆びが進行すると性能が低下してしまいます。そのため、定期的に清掃や潤滑を行い、特に屋外での設置や湿気の多い環境では、錆びを防ぐための対策が重要となります。また、チェーンが正しくメンテナンスされない場合、ねじれや折れ曲がりが発生することがあります。これは「キンク」と呼ばれ、キンクが起こるとチェーンの動きがスムーズでなくなり、負荷が増加して故障のリスクが高くなります。キンクの発生は潤滑不足や負荷が不均一にかかることによっても起こりやすく、これが起こるとチェーンの動作に不具合が生じるため、予防保全をしておかないと重大事故に繋がります。

スプロケットの耐用年数

スプロケットは、チェーンとともに駆動力を伝達する重要な部品です。一般的なスプロケットの耐用年数は10年~15年程度とされていますが、チェーンと同様に使用頻度やメンテナンスの状況によって変わります。摩耗が進行するとチェーンのかかりが悪くなり、動作がスムーズでなくなるため、予防保全が重要となります。

リミットスイッチなど制御基板の耐用年数

リミットスイッチなどの制御基板は、機械式駐車場の動作を管理する重要な部品です。通常、制御基板の耐用年数は5年~10年程度とされますが、設置環境や使用頻度によって異なります。定期的な点検と適時ソフトウェアのアップデートを行うことで、長期間にわたって安定した運用が可能です。

マンションの機械式駐車場のメンテナンス方法

定期点検の重要性

機械式駐車場の耐用年数を延ばすためには、定期的な点検が不可欠です。専門技術者による定期点検を受けることで、部品の劣化状態を把握し、早期に必要な対応を行うことができます。点検を怠ると、予期せぬ故障が発生し、大規模な修繕が必要になるリスクが高まります。

フルメンテナンス契約とPOG契約の違い

【フルメンテナンス契約】

リニューアル以外の、ほぼ全てのメンテナンス(消耗品の交換なども含めた)を対象とした契約となります。安全性が高く、手間は少なくて済みますが、その代わりコストは高くなっています。機械式駐車場は、(エレベーターと異なり)法的な点検義務がないこと、前述の高コストを背景に、フルメンテナンス契約は、リースなどのケースを除いては多くないのが実情です。

【POG契約】

POGとは「パーツ・オイル・グリース」の頭文字を取ったもので、これらの部材の調整および点検、消耗品の交換などを対象とした契約です。コストを抑えることはできますが、別途、POG以外の部材の交換代や点検・修理などの費用が発生します。一般的にはPOG契約となります。

部品交換のタイミング

各部品の耐用年数を考慮し、適切なタイミングでの交換が重要です。特にモーターやチェーン、制御基板などの主要部品は、劣化が進む前に交換することで、駐車場全体の寿命を延ばすことができます。交換のタイミングを見極めるためには、専門業者による定期的な点検が不可欠です。

予防保全と事後保全

【予防保全】

故障や不具合が発生する前に定期的な点検やメンテナンスを行うことで、問題の発生を未然に防ぎます。予防保全は、長期的な運用コストを削減するために効果的です。

【事後保全】

故障や不具合が発生した後に修理や部品交換を行う方法です。予防保全に比べて初期コストが低いものの、突発的な故障が発生すると修理費用が高額になる可能性があります。

予防保全と事後保全のどちらを選択するかは、マンションの運営方針や予算、利用状況に応じて検討しましょう。多くのマンションでは、予防保全を基本としつつ、事後保全を補完的に取り入れるハイブリッド方式が採用されています。これにより、日常的なメンテナンスで問題の発生を抑えつつ、万が一のトラブルにも迅速に対応することが可能となります。

部品交換の費用

部品交換には一定の費用がかかりますが、早期に対応することで修繕費用を抑えることができます。例えば、モーターの交換費用は数十万円程度ですが、故障が発生してからの対応ではさらに高額な費用が発生する可能性があります。定期点検を実施し、早めの部品交換を行うことで、長期的なコストを抑えることができます。

機械式駐車場のメンテナンスをしっかり行えば、法定耐用年数を超えても安全に使用することが可能となります。適切なタイミングで部品交換を行い、機械式駐車場の寿命を延ばしましょう。

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本記事の著者

鵜沢 辰史

鵜沢 辰史

信用金庫、帝国データバンク、大手不動産会社での経験を通じ、金融や企業分析、不動産業界に関する知識を培う。特に、帝国データバンクでは年間300件以上の企業信用調査を行い、その中で得た洞察力と分析力を基に、正確かつ信頼性の高いコンテンツを提供。複雑なテーマもわかりやすく解説し、読者にとって価値ある情報を発信し続けることを心掛けている。

本記事の監修者

別所 毅謙

別所 毅謙

マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「NIKKEI NEWS NEXT」、「首都圏情報ネタドリ!(NHK)」、「めざまし8」、「スーパーJチャンネル」。

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