パナソニックのドアホン取り付け費用はいくら? マンション向けインターホン更新のポイントを徹底解説
更新日:2025年07月31日(木)
インターホンの耐用年数は約15年で、マンションの安全と快適な暮らしを維持するためには適切な更新が欠かせません。近年は防犯意識の高まりや宅配ニーズの変化に伴い、共用部・専有部のインターホン設備の見直しが進んでいます。パナソニックの最新テレビドアホンは、カメラ機能や録画機能、スマートフォン連携を備え、防犯性と利便性を大幅に向上させました。管理組合やオーナーにとって、パナソニック製ドアホンの導入は資産価値や住み心地の向上につながる重要な設備です。取り付け費用は設置環境や機能によって異なりますが、主要メーカーの製品は工事効率が良く、費用対効果の高い更新が可能です。 本記事では、パナソニックのドアホン取り付け費用をはじめ、マンション向けインターホン更新のポイントについて詳しく解説します。
- 本記事のポイント
- テレビドアホン・録画機能付き・スマホ連携型などのタイプ別特徴と選定のポイントが整理されています。
- 共用部・専有部の更新工程や戸あたりの費用目安(10万〜18万円)を把握し、予算計画に活かせます。
- 中間マージン削減や複数見積取得の重要性、信頼できる施工会社選びの観点を具体的に解説しています。
ドアホンの種類と特徴(マンション向け)
一口にドアホンと言っても、機能や接続方式の違いによってさまざまなタイプがあります。ここでは、マンションにおける更新や交換に適した主なタイプとその特徴を紹介します。
テレビドアホン(カメラ付きインターホン)
室内のモニターで訪問者の顔を確認できる基本タイプです。
ハンズフリー通話や自動録画機能を搭載したモデルが多く、防犯性の向上に貢献します。現在ではカラー液晶モニターが主流で、暗い場所でも映像が見やすいLEDライト付きカメラを備えたモデルもあります。また、大画面タイプは高齢者の方でも来訪者の顔を確認しやすく、住戸内の安心感を高める設備として注目されています。
録画機能付きドアホン
留守中や応答できなかった場合でも、訪問者の映像や画像を自動で記録する機能を持つモデルです。
不在時の来訪履歴を確認できるため、防犯面でも有効です。簡易タイプでは静止画、上位機種では動画記録やSDカード対応など、用途に応じた機能が選べます。さらに「みはり自動録画」機能(人感センサーによる自動録画)を備えた製品もあり、不審な動きがあった際の証拠記録としても役立ちます。
スマートフォン連携型ドアホン
インターネットに接続することで、外出先でもスマートフォンで訪問者の応対ができるモデルです。たとえば、パナソニックの「外でもドアホン」シリーズでは、スマホで映像を見ながら通話できるため、宅配の再配達依頼や、離れて暮らす家族の見守りにも活用できます。共用部のインターホン設備と連動する構成にも対応した機種があり、高機能・高利便性を求めるマンションにも導入が進んでいます。
マンションにおける注意点
ドアホンは製品によって接続方式や対応配線が異なるため、マンションの既設配線や共用設備との整合性が重要です。戸建住宅のように自由に配線や設置方法を選べるわけではないため、更新時には設備仕様や管理規約を踏まえた機種選定が不可欠です。
パナソニックのマンション向けインターホンシステム
Windea(ウィンディア)/Clouge(クラウジュ)シリーズの特徴
マンションのインターホン設備は、住民の安心・安全を支える重要な共用インフラです。パナソニックでは、集合住宅向けに特化したインターホンシステムとして「Windea(ウィンディア)」と「Clouge(クラウジュ)」の2シリーズを展開しています。新築・改修の両方に柔軟に対応できる構成力と高い信頼性を備え、物件に応じた最適な提案が可能です。
Windea(ウィンディア):改修向けのベーシックモデル
「Windea」は、集合住宅向けに開発されたパナソニックのインターホンシステムで、既設の2線式配線を活かしたリニューアルに適したモデルです。大規模な配線変更を行わずに設備更新が可能なため、コストを抑えながらセキュリティ機能を強化できます。シンプルかつ安心な更新を行いたい管理組合やオーナー」に最適なモデルです。
主な特長
日常使用する通話・解除ボタンは独立した大きなボタンで使いやすさに配慮
スリムでシンプルなボディは、住戸に自然と溶け込むスマートなデザイン
簡易火災放送機能で、火災発生を全住戸にお知らせ
共用部カメラモニター機能で、共用部に設置したカメラ映像を最大8ヶ所まで自宅で確認できる(ブラウザー機能付のみ対応)
Clouge(クラウジュ):IoT時代に対応した次世代モデル
「Clouge」は、インターネット接続やスマートフォン連携など、先進的な機能を備えたパナソニックの高機能インターホンシステムです。住戸内のモニター親機とスマートフォンを連携させることで、外出先からの来客応対や録画映像の確認が可能となり、住まいの利便性と防犯性を大きく向上させます。ハイグレードな仕様ながら、既築マンションへの導入実績も豊富です。
主な特長
アイホンの「dearis(ディアリス)」相当のスペック
フルフラットの大きなボタンで、操作しやすいデザイン
見やすい画面や履歴表示、聞き取りやすさも向上し、高齢化社会にも対応した仕様
動画録画機能で、不在時に録画された来訪者の顔と用件を後から再生して確認可能
災害時などでの緊急放送が、停電時でも対応可能
スマートフォンやタブレットで来訪者の確認や通話、共同玄関の解錠操作ができる
インターホン更新にかかる費用(マンション向け)
マンションにおけるインターホン設備の更新は、共用部・専有部を含む全戸一括での導入が基本となります。
この場合の費用総額は、物件の規模や配線方式、導入する機種構成により変動しますが、おおむね「戸あたり10万~18万円(税別)」が目安です。
費用に含まれる主な項目
住戸内親機(録画・カメラモニター機能付き)、玄関子機の更新
集合玄関機・管理室親機、制御装置など共用部機器の更新
撤去・処分・試験調整などの工事一式
なお、パナソニックの「Windea(ウィンディア)」シリーズに加え、「Clouge(クラウジュ)」シリーズでも既設の配線を活かして導入できるケースが多く、建物構造や現行設備の状況によって配線工事を最小限に抑えることが可能です。インターホンの更新は、防犯性の向上だけでなく、設備のバリアフリー化や将来のスマート連携にも対応する重要な工事です。詳細な費用は現地調査・構成設計によって決まりますが、管理組合としては戸あたり10〜18万円を一つの参考ラインとして予算計画に組み込むことをおすすめします。
マンションではDIYでの取付は不可? 専門業者に任せるべき理由
マンションにおけるインターホン工事は、電源直結式の機器が多く、第二種電気工事士以上の有資格者による施工が法律で義務づけられています。また、住戸内だけでなく共用部の配線・機器にも関係するため、管理規約や理事会の承認が必須であり、住民が個別に取り付けることはできません(つまりDIYは不可)。
特に以下の点からも、管理組合やオーナーは信頼できる専門業者に依頼することが前提となります。
資格のない工事は違法・感電・火災のリスク
壁内配線や通信用ケーブルは特殊で、住戸間の通信調整が必要な場合もある
保証・アフターフォロー・動作確認を含めたシステム全体の管理が必要
集合住宅向けインターホン更新工事の流れと概要
マンションにおいて、ドアホン(インターホン)は共用エントランスと各住戸をつなぐ重要な通信インフラであり、防犯性や緊急対応機能も備えています。更新工事は防災・セキュリティ面の強化として不可欠であり、管理組合の主体的な取り組みが望まれます。
① 工事準備・事前調整
理事会との協議を経て、住民説明会を開催し、工事目的やスケジュールを共有します。マンション規模によっては、費用や合意形成のため修繕積立金との連携が有効です。
管理組合主体で複数社に相見積もりを依頼し、適正価格と工事品質を確保することがコストダウンにつながります。
② 共用部工事(集合玄関機・管理室親機)
まず、集合玄関機や管理室親機など共用部の交換・配線更新を実施します。工事期間の目安は、50戸のマンションの場合で、全体工事日数のうち2日程度がこの作業に充てられます。
この間、非常通報やオートロックが一時停止する可能性があるため、代替措置や住民への注意喚起を事前に行います。
③ 専有部工事(各戸の親機交換・玄関子機設置)
各住戸内で室内親機と玄関子機(各戸玄関ドア前に設置)を交換します。作業時間はおよそ40~60分/戸。住民の立ち会いが必要です。
既存配線を再利用できる場合は工事が簡便になりますが、LAN配線や電源直結が必要な場合は、配線工事や有資格者による電源分岐工事も発生します。
所要期間の目安(50戸マンションの場合)
工程 | 日数目安 |
共用部工事(集合玄関機など) | 約2日 |
専有部工事(親機および玄関子機交換) | 約5日(40〜60分/戸) |
合計工期 | 約7日程度(スケジュール調整必要) |
※ 建物構造・戸数・既設の配線状況によって変動します。
④ 工事後の動作確認・引き渡し
呼び出し・通話・映像・録画機能など、機器の動作確認を実施します。
最後に、住民または管理者へ使用方法の説明と引き渡しを行い、工事が完了します。
ドアホン取り付け費用を抑える方法
管理会社や既存事業者から提案されるインターホンメーカー(機種)、工事内容以外に、管理組合で複数の工事会社から相見積もりを取得することが大切です。
管理会社や既存事業者の提案だけに頼ってしまうと、気付かないうちに流通構造上のコスト増や不透明な価格設定となってしまうケースがあります。
コストを適正化しつつ、質の高いインターホンリニューアルを実現するための3つのポイントを紹介します。
流通に無駄がない事業者から相見積もりを取得する
インターホン交換の商流は、代理店 (0~複数)⇒ 工事会社 ⇒ 管理会社 ⇒ マンションの管理組合の流れとなっているケースが多く、流通階層が多ければその分コストアップしてしまいます。
しがらみがない事業者を選ぶ
マンションのインターホンリニューアル業界は、思った以上に「狭い業界」です。管理会社や既存事業者との関係性より、適正な見積もりを取得することができないという状況が少なからず発生してしまいます。
施工内容や機器の仕様は同等にもかかわらず、発注ルートを変えるだけで費用が30~50%安くなるケースもあります。
「価格」だけでなく「実績・対応力」も確認する
単に安いだけでは、施工品質などに問題が生じてしまう可能性があります。以下のような観点から、見積もり内容をしっかり比較しましょう。
インターホン交換の施工実績が十分にあるか
経営状況が安定しており、アフター対応にも信頼性があるか
提案内容が、マンションの設備や居住者ニーズを正しく理解しているか
「スマート修繕」なら、適切な相見積もりで中間コストを排除
「スマート修繕」では、一次代理店+自社施工の工事会社を複数ご紹介可能です。設備選定や見積条件の整理、業者との調整まで、経験豊富な専門コンサルタントが無料でサポートいたします。
どうぞお気軽にご相談ください。
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まとめ
マンションのインターホンは、約15年を目安に更新が必要とされる設備です。防犯意識の高まりや宅配対応の変化に伴い、共用部・専有部のインターホン設備を見直す動きが広がっています。
パナソニックのテレビドアホンには、録画機能やスマートフォンとの連携など、多様な機能が搭載されており、日常の利便性や見守りの手段として活用されています。更新工事では、既存配線を活かして入れ替えが可能となるケースも多く、導入費用は戸あたり10万~18万円がひとつの目安となります。本記事が、マンションの安心・快適な暮らしを支えるインターホンリニューアルの一助となれば幸いです。
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- インターホンのリニューアル工事の支援実績は多数(過去半年で数千戸分、2025年1月現在)。数百戸の多棟型マンションでの実績も複数。社内にはゼネコン、デベロッパー、修繕コンサルティング会社、修繕会社、管理会社出身の建築士、施工管理技士等の有資格者が多数いますので、お気軽にご相談ください。
- 事業者からのマーケティング費で運営されており、見積支援サービスについては最後まで無料でご利用可能です。インターホンのメーカー系のを含む紹介事業者は登録審査済でサービス独自の工事完成保証がついているため、安心してご利用いただけます。
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本記事の著者

鵜沢 辰史
信用金庫、帝国データバンク、大手不動産会社での経験を通じ、金融や企業分析、不動産業界に関する知識を培う。特に、帝国データバンクでは年間300件以上の企業信用調査を行い、その中で得た洞察力と分析力を基に、正確かつ信頼性の高いコンテンツを提供。複雑なテーマもわかりやすく解説し、読者にとって価値ある情報を発信し続けることを心掛けている。
本記事の監修者
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佐藤 龍太
不動産会社および管理会社にて、マンションやビルの修繕・管理業務に長年従事。マネージャー職を歴任し、これまでに300件近い修繕工事に携わる。特にインターホン設備においては、年間3,000戸以上(2025年現在)の見積取得を行うなど、設備改修の実務に精通。豊富な現場経験と管理業務の知見を活かし、マンション修繕に関する実践的かつ専門的な視点で記事を監修。
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