タワマンの修繕積立金はいくら?きついと言われる理由や工事費用を安くする秘訣を解説
更新日:2025年03月19日(水)
タワーマンション(タワマン)は眺望の良さや充実した共用施設などで人気ですが、その維持には高額な修繕積立金が必要です。タワマンならではの設備維持費や工事費の影響によって、一般的なマンションよりも修繕積立金が高くなる傾向があります。 そのため「修繕積立金はいくらかかるの?」「なぜこんなに高額なの?」と疑問に思う方も多いでしょう。 本記事では、タワマンの修繕積立金の負担が大きくなる理由を解説し、工事費用を抑える方法や注意点についても紹介します。
- 本記事のポイント
- タワマン修繕積立金の具体的な相場が把握できる。
- 積立金が将来的に増額される理由を詳しく理解できる。
- 修繕費用を抑えるための具体的なコスト削減法を学べる。
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タワーマンション(タワマン)の修繕積立金とは?
タワーマンションを購入した際、毎月支払う費用のひとつが「修繕積立金」です。これは、建物の老朽化や設備の劣化に備えて、将来的な修繕工事のために区分所有者が積み立てるお金のことを指します。
タワマンは一般的なマンションと比べて階数が高く、設備が複雑で特殊なため、修繕費用も高額になりやすいです。例えば、エレベーターの交換、外壁の修繕、配管の取り替え、防水工事などがあります。特に、タワマンならではのヘリポートの維持や、高層階用の給水ポンプなどの設備の修繕費が必要になります。
タワマンの修繕積立金の相場はいくら?
タワマンの修繕積立金は、マンションの規模や設備によって異なります。
国土交通省の「マンション総合調査」によると、平均的な修繕積立金の相場は以下のようになっています。
項目 | 修繕積立金の平均額 |
単棟型全体 | 13,300円 |
20階建以上 | 13,834円 |
20階建以上のタワーマンションは、一般的な単棟型マンションに比べて修繕費用が高額になる傾向があり、上表の通り修繕積立金の平均額も高くなっています(単棟型全体の平均額13,300円に対し、20階建以上は13,834円)。
さらに、築年数の経過に伴い修繕積立金は増額されるため、30年後には当初の2〜3倍に達することもあります。長期的な維持管理には、多額の費用が必要となり、その負担は年々大きくなっていくのが現状です。
タワマンの修繕積立金がきついと言われる理由
理由1:修繕積立金の初期設定が低すぎる
多くのタワマンでは、販売時に修繕積立金が低く設定されています。これは、購入時のコストを抑え、販売しやすくするための施策です。しかし、低く設定された修繕積立金では、築年数が経つにつれて必要な修繕費用が不足するため、途中で増額されます。
新築時には月額5,000円程度に設定されていたものの、築10年後には1万5,000円、築20年後には3万円以上になることも珍しくありません。突然の増額により、家計への負担が大きくなることが「きつい」と感じる要因のひとつです。
理由2:建築コストの高騰と物価上昇の影響による修繕積立金の値上げ
近年、建築資材や人件費の高騰により、修繕工事の費用も上昇しています。特にタワマンのような特殊な建築物では、専門的な技術が必要となり、修繕費用がさらに巨額になるかもしれません。また、高層用エレベーターなどタワマンならではの設備は修繕費用が桁違いに高くなるため、修繕積立金の値上げが避けられないのです。
理由3:区分所有者の滞納や空室増加による修繕積立金不足
修繕積立金は通常、各区分所有者の専有面積に応じて負担する仕組みですが、区分所有者の滞納や空室の増加が発生すると、管理組合の財政に影響を及ぼす可能性があります。特にタワーマンションでは修繕費用が高額になるため、経済状況の変化により滞納者が増えると、計画的な修繕が難しくなるリスクがあります。その結果、修繕積立金の負担が重くなり、「きつい」と感じる区分所有者が増えるのです。
タワマンの修繕工事費用を安くする秘訣
タワマンの修繕工事には多額の費用がかかりますが、工夫次第でコストを抑えることが可能です。ここでは、修繕費用を節約するための具体的な方法を紹介します。
相見積もりを取る
大規模修繕工事を依頼する際には、必ず複数の業者から見積もりを取ることが大切です。見積もりを比較することで、相場を把握し、適正価格で依頼できる業者を見つけることができます。特にタワーマンションは、特殊な工法や高層建築ならではの技術が求められるため、見積もりの内訳をしっかり確認しましょう。例えば「外壁改修工事」が一式で計上されている場合、詳細な作業内容を明示してもらうことで、不必要なコストを省ける可能性があります。
助成金や補助金を活用する
地方自治体や国が提供する助成金や補助金制度を活用することで、修繕費用の負担を軽減できます。例えば、バリアフリー改修や環境配慮型リフォーム(省エネ対策)を含む工事には補助金が出るケースもあります。助成金の適用条件は自治体ごとに異なるため、事前に管理組合で調査し、活用できる制度がないか確認しておくとよいでしょう。
参考:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
修繕積立金の適切な管理と計画的な運用
修繕積立金が不足してしまうと、一時金の徴収や借入が必要になり、住民の負担が増えてしまいます。そのため、長期修繕計画をしっかりと立て、計画的に修繕積立金を積み立てることが重要です。国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」によると、築年数が経過するごとに修繕積立金の金額を段階的に引き上げる方式が推奨されています。初期の段階で低く設定しすぎると、後になって急激な負担増となるため、管理組合が適切な見直しを行う必要があります。
参考:マンションの修繕積立金に関するガイドライン|令和6年6月改訂|国土交通省
タワマンの修繕積立金に関する注意点
長期修繕計画の確認
タワーマンションを購入する際や住み続ける場合、長期修繕計画が適切に策定されているかを確認することが非常に重要です。修繕積立金が適切に管理されていない場合、将来的に大幅な増額が求められる可能性があり、区分所有者の負担が急激に増加することになります。例えば、築10年の時点では月額1万円だった修繕積立金が、築30年には3万円以上に増額されるケースも珍しくありません。管理組合の議事録を確認し、修繕計画の進捗状況や修繕積立金の見直しがどのように行われているかを把握しておくことが大切です。
一時金の徴収リスク
修繕積立金が不足すると、一時金の徴収を求められる場合があります。特に、大規模修繕工事前に1戸あたり数十万円の一時金を徴収されることがあり、これは区分所有者にとって大きな経済的負担となってしまいます。このような状況を避けるためには、管理組合が適切に修繕積立金を見直し、早期に対応策を講じることが重要です。築年数が進むにつれて修繕積立金を段階的に引き上げる方法を採用すれば、急な一時金の徴収を防ぐことができます。
修繕積立金滞納が引き起こす老朽化リスクと資産価値への影響
タワーマンションの区分所有者の中には、修繕積立金を滞納する人が出ることがあり、これが続くと、計画通りの修繕工事を実施できないリスクが高まります。修繕が遅れることで、タワーマンションの老朽化が進み、廃虚のような状態に陥る可能性もあります。滞納率が高いタワーマンションは、金融機関からの融資が受けにくくなったり、外部の投資家や購入希望者にとっても魅力が低下します。管理組合は滞納者への対応を明確にし、早期の回収を図ることが重要です。
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本記事の著者

鵜沢 辰史
信用金庫、帝国データバンク、大手不動産会社での経験を通じ、金融や企業分析、不動産業界に関する知識を培う。特に、帝国データバンクでは年間300件以上の企業信用調査を行い、その中で得た洞察力と分析力を基に、正確かつ信頼性の高いコンテンツを提供。複雑なテーマもわかりやすく解説し、読者にとって価値ある情報を発信し続けることを心掛けている。
本記事の監修者
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遠藤 七保
大手マンション管理会社にて大規模修繕工事の調査設計業務に従事。その後、修繕会社で施工管理部門の管理職を務め、さらに大規模修繕工事のコンサルティング会社で設計監理部門の責任者として多数のプロジェクトに携わる。豊富な実務経験を活かし、マンション修繕に関する専門的な視点から記事を監修。
二級建築士,管理業務主任者