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エレベーターが動かない時に確認すべき5つのこと|修理はどこに頼めば良いか?

エレベーター

2024/09/04

エレベーターが動かない時に確認すべき5つのこと|修理はどこに頼めば良いか?

エレベーターの不具合は日常生活に大きな影響を及ぼします。特にマンションやオフィスビルなど、高層建物では、エレベーターが動かないという事態は深刻な問題となります。エレベーターのトラブルは専門的な知識と経験が必要であり、素人が手を出すべきではありませんが、いざエレベーターが動かないとなった時に対処方法を知っておくことで、適切な行動をとることが可能となります。また、修理を依頼する際のポイントや、信頼できる業者の選び方についても抑えておくことが大切です。 この記事では、エレベーターが動かない原因、動かないときに確認すべき5つのこと、停止した際の対処法、修理するときはどこに頼めば良いのか?などについて解説します。これらの情報が少しでも皆様のお役に立つと幸いです。

エレベーターが動かない原因

電源トラブル

エレベーターが動かない原因の一つに、電源のトラブルが挙げられます。過電流や経年劣化によりヒューズが切断したり、ブレーカーが作動して電気の流れが止まることでエレベーター自体の電源に問題が発生し、動かなくなることが考えられます。また、建物全体の停電が原因でエレベーターが動かない場合があります。

エレベーター機械の故障や部品の破損

エレベーターが動かない原因の一つに、電源のトラブルが挙げられます。過電流や経年劣化によりヒューズが切断したり、ブレーカーが作動して電気の流れが止まることでエレベーター自体の電源に問題が発生し、動かなくなることが考えられます。また、建物全体の停電が原因でエレベーターが動かない場合があります。

制御システムの故障

エレベーターの制御盤に不具合が生じるとエレベーターは正しく動かなくなります。エレベーターの動作を管理するソフトウェアやプログラムに故障が発生していることも考えられます。

安全装置の作動

ドアが完全に閉まらない場合、安全装置が作動してエレベーターが動かなくなります。戸開走行保護装置(UCMP)は、エレベーターの扉が開いたまま走行する事態を感知し、直ちにエレベーターを緊急停止させ、利用者が挟まれる事故を防止する機能です。また、エレベーターの定員や荷重量を超えた場合に動作を停止する過負荷センサーが反応した場合にもエレベーターは動きません。

以上、エレベーターが動かない主な原因を解説しましたが、エレベーターが動かなくなる前に、異音の発生や、異常を感じたら速やかに詳しく検査することが大切です。カゴを昇降させる巻上機の故障やブレーキの制御不良により発生する「着床ずれ(エレベーターが停止したときのカゴの位置が正常ではない)」、エレベーターの床下にある「ロードセルの異常(重量を検出するセンサー)」に伴うエレベーターのバランス異常などが生じることがあります。このような異常が発生した際は、早期にエレベーターのリニューアルを検討しましょう。

エレベーターが動かない時に確認すべき5つのこと

表示パネルのメッセージ

エレベーター内の表示パネルにエラーメッセージや警告が表示されていないか確認します。

扉の閉まり具合

エレベーターの扉が完全に閉じているか確認します。扉が完全に閉まっていない場合、安全装置が作動し、エレベーターが停止します。

ボタンの故障

緊急停止ボタンが押されていないか確認します。緊急停止ボタンが押されている場合はリセットする必要があります。また、正しい目的階のボタンが押されているか確認します。間違ったボタンが押されているか、ボタン自体が故障している場合があります。

安全装置の確認

エレベーターには多くの安全装置が設置されています。これらが誤動作した場合、エレベーターが停止する可能性があります。例えば、火災報知器が作動した際や地震感知器が反応した場合が挙げられます。

電気システムのトラブル

マンション全体の電気システムに不具合がないか確認します。例えば、電圧低下や電力供給の不安定が原因でエレベーターが動かない場合があります。

その他、重量オーバーではないか(通常積載荷重量を超えるとブザーがなります)、異音や振動が発生していないかどうかも大切なチェックポイントです。

エレベーターが止まった時の対処法

冷静に行動する

万が一、エレベーター内に閉じ込められてしまった場合でも、パニックにならず冷静に行動しましょう。深呼吸をして落ち着くことが大事です。エレベーターに「地震時管制運転装置」や「停電時自動着床装置」が設置されていれば、地震時の揺れや停電を感知すると自動的に最寄りの階でエレベーターが停止し、扉が開くので慌てずに待ちましょう。

非常ボタンを押す

エレベーター内にある緊急通報ボタンを押して、管理会社やエレベーター保守会社に状況を報告します。緊急通報ボタンは、通常、エレベーター内の操作パネルにあります。

救助を待つ

緊急通報ボタンを通じて、外部に状況を伝えることができたら、管理会社やエレベーター保守会社からの指示に従いましょう。待っている間は、エレベーター内で座るか、手摺りや壁にしっかりと掴まり、安全な姿勢を保ちます。エレベーターが急に作動する可能性もあるため、注意してください。

以上がエレベーターが止まった場合の基本的な対処法です。携帯電話の電波が届く場合は、家族や友人にも伝えましょう。エレベーターの中にいて動かなくなってしまった場合には、とにかく冷静に行動することが重要です。エレベーターには安全装置が多数設置されており、閉じ込められた場合にも安全に救助されるように設計されています。

エレベーターの修理はどこに頼めば良いのか?

エレベーターの修理は、専門的な知識を持ったプロの業者に依頼することが重要です。エレベーターは高度な技術を必要とする機械であり、安全性を確保するためには適切なメンテナンスと修理が不可欠です。そのため、以下のポイントを考慮してエレベーターの修理業者を選びましょう。

実績と信頼性

多くのマンションでエレベーターの修理を手掛けてきた業者は、様々な問題に対応できる経験と知識を持っています。また、信頼性の高い業者は安全性を最優先に考え、適切な修理を行います。

メンテナンスプラン

定期的なメンテナンスがエレベーターの寿命を延ばす秘訣です。そのため、修理だけでなく、メンテナンスプランを提供している業者を選ぶことをお勧めします。

エレベーターのメンテナンス契約については、定期検査と保守点検があります。実施頻度は、定期検査はおおよそ6か月~1年ごとに、保守点検は使用頻度に応じますが一般的には毎月行います。保守点検においては、フルメンテナンス契約とPOG契約の2種類の契約方式があります。

フルメンテナンス契約

リニューアル以外の、ほぼ全てのメンテナンス(点検自体、ワイヤー・ベアリングなどの消耗品の交換など)を対象とした契約となります。止まる事故や故障を未然に防ぐ体制が整います。安全性が高く、手間は少なくてすみますが、その代わりコストは高くなっています。

POG契約

POGとは「パーツ・オイル・グリース」の頭文字を取ったもので、これら3点に関わる消耗品の交換などを対象とした契約です。コストをおさえることはできますが、別途、3点以外の部品の交換代や点検・修理などの費用が発生します。

対応時間

エレベーターは24時間連続して稼働する設備です。そのため、問題時に迅速に対応できる、近場に支店がある事業者を選ぶことが重要です。

以上3つのポイントを考慮して、専門的な知識と経験を持ったエレベーターの修理業者を選びましょう。

マンションのエレベーターをリニューアルする時のポイント

リニューアル時期の見極め

マンションのエレベーターの寿命は、25~30年とされています。

※法定耐用年数(減価償却期間の目安)は17年、メーカーの計画耐用年数は20年弱が一般的です。

マンションにおいては、エレベーターのリニューアル工事の実施時期は、2回目の大規模修繕の前後のタイミングとなります。実施タイミングの判断においては、劣化状況のみならず、部品供給の終了時期を考慮する必要があります。部品の供給が終了することになれば、耐用年数(計画耐用年数)内であっても「故障時の修理の目途が立たない」状況となり、リニューアル工事の必要性が高まります。部品の供給が終了するタイミングについては、メーカーもしくは管理会社から事前に通知されるため、連絡があり次第、いつリニューアル工事を行うか等、計画を立てる必要があります。

複数の業者からリニューアル工事の見積もりを取得する

マンションのエレベーター工事の費用相場は、1基あたり数百万円~1千万円が一般的です。制御リニューアル工事(エレベーターの一部となる制御関連の機器・部品を交換するリニューアル工事)の場合は1基あたり5百万円~となります。エレベーターリニューアル工事は多額の費用がかかるため、経済的な負担を軽減するためのポイントを抑え、複数の業者からリニューアル工事の見積もりを取得することがおすすめです。

業者によって、同じ内容でもリニューアル工事の費用が大きく異なる場合があります。また、エレベーター工事の仕様についても対策を検討しましょう。必要以上に高性能な仕様を選ばず、マンションの規模や住人のニーズに合った最も適切な提案、仕様を選ぶことで、工事期間中もコストを抑えることが可能です。

メンテナンス費用の見直し

エレベーターのメンテナンス費用も見逃せません。リニューアル工事後も定期的にメンテナンスを実施し、適切に管理することが必要となるため、コスト削減を目的にメンテナンス費用も考慮に入れて予算を組むことが求められます。

以上の3点を踏まえて、より経済的なリニューアル工事を実現しましょう。

当サービス「スマート修繕」は支援実績が多数あり、高速エレベーターや油圧式から油圧式へのリニューアル工事の実績も豊富です。

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この記事の著者

鵜沢 辰史

鵜沢 辰史

信用金庫、帝国データバンク、大手不動産会社での経験を通じ、金融や企業分析、不動産業界に関する知識を培う。特に、帝国データバンクでは年間300件以上の企業信用調査を行い、その中で得た洞察力と分析力を基に、正確かつ信頼性の高いコンテンツを提供。複雑なテーマもわかりやすく解説し、読者にとって価値ある情報を発信し続けることを心掛けている。

この記事の監修者

別所 毅謙

別所 毅謙

マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「NIKKEI NEWS NEXT」、「首都圏情報ネタドリ!(NHK)」、「めざまし8」、「スーパーJチャンネル」。

二級建築士

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