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マンション管理会社の工事費用が高いと感じる理由と費用適正化のポイント

更新日:2026年01月30日(金)

マンションの管理組合や理事会にとって、修繕工事費用の高さは大きな関心事です。特に管理会社経由で提示される工事見積もりが「高すぎるのではないか?」と疑問を感じるケースが少なくありません。 実際、スマート修繕が実施した調査では、大規模修繕を経験した理事・修繕委員の約2人に1人が「修繕工事後に課題や問題を感じた」と回答し、そのトップの課題は「金額」でした。つまり多くの管理組合が修繕費用に対して問題意識を持っており、費用削減や適正化に改善の余地を感じているのです。 また昨今の資材費・人件費の高騰によって工事費全般が上昇傾向にあり、限られた修繕積立金でやり繰りするプレッシャーも増しています。そのような中、「管理会社に任せると工事費用が高い」という不安が広がるのは自然なことでしょう。 本記事では、管理組合や理事会が感じる工事費用高騰の課題背景と、費用が高くなる構造的な要因、さらに費用見直しのために重要な第三者の関与や相見積もりのポイントについて解説します。

本記事のポイント
  • 修繕工事費が高額になる背景として、中間マージンや利益相反構造など業界特有の要因を理解できる。
  • 価格の透明性を高め、適正価格を把握するための相見積もり取得や比較の具体的な方法が学べる。
  • 専門家の第三者関与による見積・施工チェックのメリットや適正化の進め方がわかる。

管理組合・理事会が感じる「工事費用が高い」課題とは

マンションの管理組合や理事会が修繕工事の費用に対して抱く課題意識には、「提示された見積もり金額が適正か判断できない」「他の業者ならもっと安くできるのではないか」という不安があります。管理会社から提示される工事見積もりを見て、専門知識のない理事会メンバーは「本当にこの金額が必要なのか?」と悩むことが多いでしょう。

前述の調査でも約半数が修繕工事の費用に改善の余地ありと認識しており、市場価格との比較・査定を行っていないケースが6割にのぼると報告されています。つまり、多くの管理組合は修繕費用の妥当性に疑問や不透明感を抱えているのです。

さらに、「高い費用を払ったのに、期待した効果や品質が得られなかったらどうしよう」という懸念もあります。工事の内容が専門的で難しいため、妥当な工事範囲や適切なグレードを判断するのは簡単ではありません。理事会の中には建築や設備の専門知識を持つ人は稀であり、高額な工事=安心と考えてしまう傾向もあります。しかし実際には費用が高いから安心というわけではなく、不必要な工事をしているから高い可能性もあります。

管理会社からの提案通りに工事を進めてしまった結果、後で「実はそこまでやらなくてもよかった」「もっと安くできたのでは」と後悔するケースもあり、管理組合は常に修繕積立金を無駄遣いせず賢く使いたいという課題意識を持っているのです。

修繕工事費が高くなる構造的な要因

管理会社経由の工事費用が高額になる背景には、業界の構造上避けがたい問題や利益相反の関係が存在します。ここでは、特に費用高騰の原因となりやすい2つの構造的要因を見てみましょう。

元請け・再委託構造による中間マージンの発生

建設業界では、大手の元請け業者が工事を受注し、実際の作業を下請け・孫請けに再委託する多層構造が一般的です。マンション管理会社が窓口となって工事を発注する場合、この再委託の過程で中間マージン(手数料)が上乗せされます。管理会社が施工業者から受け取るバックマージン(紹介手数料)は見積金額に含まれる形で計上されるのが通常です。こうした中間マージン分は最終的に管理組合が負担するため、工事費全体が割高になるリスクがあります。

実際、管理会社が間に入ると見積価格が施工実費よりも高く提示され、その「上乗せ分」が著しく大きいため修繕費が高くなります。このように、多重下請け構造による中間マージンの蓄積が、管理組合にとって余計なコスト負担となっているのです。

管理会社と管理組合の利益相反問題

マンション管理会社は本来、管理組合の立場に立って最適な施工業者や適切な工事内容を提案する役割です。しかし一方で、自社が工事の元請けとして受注すれば利益を得られる立場にもあります。この「提案者」と「請負者」両方の立場を兼ねる構造自体が利益相反を生みやすいと言えます。

極端な場合、管理会社が利益を優先するあまり「不具合を大げさに言う」「不要な工事まで勧める」「高い見積もりを提示して利益を確保する」といった不正につながりかねません。もちろん全ての管理会社がこのような不正行為を行うわけではありませんが、「不正が可能な構造」が存在すること自体が問題なのです。

実際に、ある管理組合では管理会社から「緊急の修繕が必要」と高額な屋上防水工事を提案されたものの、別の業者に調査を依頼したところ緊急性は低いと判明し、数年後の大規模修繕にまとめて実施することになった例もあります。もし言われるがままに着手していれば、不要急ぎではない工事に高額な費用を二重にかけてしまうところでした。

このように管理会社側に工事収益を上げたい動機があると、工事の必要性判断や見積金額の公正さに疑念が生じてしまいます。管理組合としては、管理会社の提案や見積もりをそのまま鵜呑みにするのではなく、「本当に必要な工事か」「金額は適正か」を慎重に見極める視点が欠かせません。

費用見直しに第三者の関与や相見積もりが必要な理由

上記のような構造的要因から、管理組合が適正な工事費用で発注するためには第三者の専門家関与や複数業者からの相見積もり取得が重要となります。管理会社任せでは中間マージンの有無や価格の妥当性を検証しづらいため、以下のポイントに注意して費用の見直しを図りましょう。

複数業者からの見積もり取得で適正価格を把握

ひとつの業者・見積もりだけでは、その金額が高いのか安いのか判断がつきません。必ず複数の施工業者から見積もり(相見積もり)を取り、価格と工事内容を比較検討することが大切です。

複数社に声をかけることで、極端に高い提案や不必要な工事項目を炙り出すことができます。また、仮に管理会社に相見積もり取得を依頼する場合でも、管理会社自身が元請けとなる見積もりは除外し、公平な条件で複数社競合させる工夫が必要です。管理会社主導で見積もりを集めても、中間マージン入りの見積もりばかりでは意味がないため、管理会社に利益が入らない形での相見積もりを要求するか、管理組合自ら業者選定に動くことが望まれます。

なお、国や業界もこうした利益相反の是正に動いており、管理会社が自社グループの工事会社に発注する場合は総会決議が必要になる指針が盛り込まれるなど、透明性向上の流れも出てきています。

第三者の専門家に相談・セカンドオピニオンを求める

修繕内容や見積金額の適否を判断するには専門知識が求められるため、第三者の専門家(建築士やマンション管理士、修繕コンサルタント等)に助言を仰ぐことも有効です。第三者の目で見れば、管理会社提案の工事範囲や金額について「過不足ないか」をチェックでき、必要に応じて見積書の精査や不要工事の指摘をしてもらえます。理事会としても専門家の意見があれば判断材料が増え、安心感を持って意思決定できるでしょう。

また、工事監理(施工チェック)を第三者に依頼する仕組みを整えることで、施工品質の担保にもつながります。こうした外部の力を借りることは理事会の負担軽減にもなり、結果的に合意形成の円滑化にも寄与します。管理会社に完全に任せきりにせず、「第三者の視点」を入れることで価格の透明性と妥当性を確保することが、修繕積立金を守る上で不可欠なのです。

信頼できるパートナー選びと情報開示の徹底

もし現在契約している管理会社が工事受注で利益を上げる体質(バックマージン依存型)の場合、管理委託料は安くても長期的には割高になる恐れがあります。管理会社を選定・変更する際には、「工事を元請けにしない中立性の高い会社」を選ぶことも検討しましょう。さらに、見積もりの内訳や工事内容については細かな点まで情報開示を求め、不明点は理事会できちんと質問する姿勢が重要です。「この工事は本当に必要なのか」「この費用項目は何を意味するのか」を遠慮せず確認し、管理会社にも透明性の高い対応を促すことで、不明朗な上乗せを防ぎやすくなります。管理組合が主体的に修繕計画に関与し、透明性を求める態度を示すことが、健全なマンション管理と適正なコスト維持の鍵となります。

まとめ

マンション管理会社を通じた修繕工事に高額な費用がかかるのは、決して気のせいではなく業界構造や利害関係による必然とも言えます。管理組合や理事会が「工事費用が高すぎるのでは?」と課題意識を持つのはもっともなことであり、その背景には元請け・下請け構造による中間マージンの存在や、管理会社と組合との利益相反といった構造的問題が横たわっています。

こうした問題に対処し、適正価格で質の高い工事を実現するには、第三者の専門家の関与や複数業者からの相見積もりによって価格の透明性を確保することが重要です。理事会自身が主体的に情報収集し、必要とあれば中立のコンサルタントにセカンドオピニオンを求めるなど、ひと手間かけることで数百万~数千万円単位のコスト削減につながる可能性もあります。

高額な修繕工事を成功させるには、納得感のあるプロセスと透明性の確保が不可欠です。マンションの将来価値を守るためにも、管理組合は従来のやり方にとらわれず、専門家の知見や新しいサービスを上手に取り入れていくことが望まれます。それにより「適正な仕様で、適正な価格」の工事を実現し、限りある修繕積立金を有効活用するとともに、住民全員が安心して暮らせるより良いマンション管理体制を築いていくことができるでしょう。

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  • 「スマート修繕」は、一級建築士事務所の専門家が伴走しながら見積取得や比較選定をサポートし、適正な内容/金額での工事を実現できるディー・エヌ・エー(DeNA)グループのサービスです。
  • ボリュームゾーンである30~80戸のマンションのみならず、多棟型やタワーマンションの実績も豊富で、社内にはゼネコン、修繕会社や修繕コンサルティング会社など出身の建築士等が多数いますので、お気軽にご相談ください。
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本記事の著者

鵜沢 辰史

鵜沢 辰史

信用金庫、帝国データバンク、大手不動産会社での経験を通じ、金融や企業分析、不動産業界に関する知識を培う。特に、帝国データバンクでは年間300件以上の企業信用調査を行い、その中で得た洞察力と分析力を基に、正確かつ信頼性の高いコンテンツを提供。複雑なテーマもわかりやすく解説し、読者にとって価値ある情報を発信し続けることを心掛けている。

本記事の監修者

遠藤 七保

遠藤 七保

大手マンション管理会社にて大規模修繕工事の調査設計業務に従事。その後、修繕会社で施工管理部門の管理職を務め、さらに大規模修繕工事のコンサルティング会社で設計監理部門の責任者として多数のプロジェクトに携わる。豊富な実務経験を活かし、マンション修繕に関する専門的な視点から記事を監修。

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