マンション修繕積立金不足に役立つ、補助金・助成金について
2024/09/04
大規模修繕を控え、修繕積立金が足りないために住民からの一時金徴収や金融機関からの借入を検討される管理組合の方々も多いと思います。それらを回避もしくは緩和する手段として、補助金・助成金(マンションの工事を対象としたものも多数)があります。 この記事では「補助金・助成金の定義」、「代表的な補助金・助成金」などについて紹介いたします。これら情報が少しでも皆様のお役に立つと幸いです。
目次
補助金・助成金の定義
大規模修繕を行うにあたって、修繕積立金だけでは足らず、予算不足で悩む管理組合の方々も多いと思います。住民からの一時金徴収や金融機関からの借入は「言うは易く行うは難し」であり、住民間のトラブルのリスクも伴います。そんな時にぜひ活用を検討すべきなのが、助成金・補助金制度となります。それぞれの定義は以下の通りとなります。
補助金
国・自治体からの募集に応募して審査を通過したら支給される、基本的に返済義務がないお金となります。一般的には、募集期間が設定されており、その期間内に応募する必要があります。また、応募のための書類や条件を満たしていることが必要とされます。
助成金
特定の要件を満たしていれば支給される、基本的に(補助金と同様に)返済義務がないお金となります。条件を満たせば、複数の助成金が支給されるケースもあります。
代表的な補助金・助成金のご紹介(2022年3月1日)
マンション改良工事助成
マンション改良工事助成は、分譲マンションの適正な維持管理の促進を目的として、建物の共用部分の外壁塗装や屋上防水、バリアフリー化など、計画的に改良・修繕する管理組合に対し、独立行政法人住宅金融支援機構と連携した助成(利子補給)を実施するものです。
マンション耐震化促進事業における助成制度
地震による建物の倒壊などの被害を未然に防ぐうえで、建物の耐震診断や耐震性を向上させる補強工事を行う際に費用の一部を給付する助成制度です。昭和56年以前の旧耐震基準で建設されたマンションの耐震化を促進し、震災に強い都市づくりを進めることを目的としています。限度額については各地方自治体によって異なりますので、必ずご確認ください。
アスベストの調査費用および除去工事費用の助成制度
吹付材のアスベストの含有率の調査費用の一部負担と、調査結果によりアスベストが確認された場合は除去する費用の一部を負担する助成制度です。助成金の上限額は地方自治体によって大きく異なりますが、調査費用においては5万円~25万円、除去工事費用においては50万円~600万円を上限として利用が出来ます。なお、調査費用のみ、除去工事費用のみしか助成しない地方自治体がありますので、必ずご確認ください。
バリアフリー整備助成制度
マンションの共用部のバリアフリー化工事を行う場合に費用の一部を給付する助成制度です。工事着手前に申請する必要があります。マンションを対象としたバリアフリー制度は、品川区・台東区・文京区・船橋市・横浜市などで利用が出来ます。品川区では20万円~100万円、台東区では50万円・文京区では100万円・船橋市では100万円・横浜市では30万円を上限として利用が出来ます。
補助金・助成金掲載サイトのご紹介
下記サイトが参考になります。また、補助金・助成金は制度自体や残り枠などが日々変わっていくものであるため、具体的な内容についには国・自治体に確認する必要がある点にご留意ください。
「公益財団法人マンション管理センター」の掲載「一般社団法人住宅リフォーム推進協議会」の掲載
大規模修繕など共用部工事の見積、工事支援サービス「スマート修繕」のご紹介
「スマート修繕」は、大規模修繕などの共用部工事を専門家のサポートで楽に、お得に進めることができる、ディー・エヌ・エー(DeNA)グループのサービスです。
建物調査診断や工事会社の選定にお悩みではありませんか?「どの事業者に依頼すれば良いのか」、「管理会社に任せて大丈夫か」、「取得した見積は本当に適正価格なのか」、「工事内容は適切なのか」、といったお悩みを、スマート修繕の専門的なアドバイスとサポートで解決します。
タワーマンション、分譲/賃貸マンション、アパートなど各種建物の実績が多数あり、多くのお客様にご満足いただいています。実際に、以下のような成功事例があります。
スマート修繕の担当コンサルタントが、建物調査診断から、工事会社のご紹介、見積取得、工事内容のチェック、契約、工事完了までをワンストップでサポートいたします。「適正内容の工事」を「適正価格」で実現するために、今すぐ無料相談をご利用ください!
この記事の著者
豊田 賢治郎
「スマート修繕」代表。過去2年間の顧客マンションへの訪問回数は400回を超え、チェックした見積書の数は千を超える(2024年7月末時点)。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「日本経済新聞」、「羽鳥慎一 モーニングショー」、「日曜報道 THE PRIME」、「モーニングサテライト」。
中小企業診断士
この記事の監修者
別所 毅謙
マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「NIKKEI NEWS NEXT」、「首都圏情報ネタドリ!(NHK)」、「めざまし8」、「スーパーJチャンネル」。
二級建築士
こちらもおすすめ
大規模修繕の工事内容、費用、周期、進め方など徹底解説
大規模修繕はマンションの長寿命化を目指す重要な工事ですが、大規模修繕の具体的な工事内容や費用、工事周期、進め方などについて詳しく知らない方は多いのではないでしょうか。マンション1戸あたりの費用は、百数十万円と非常に大きいものとなり、「談合などの不正競争行為」に関する国土交通省による異例の通知やマスコミ報道もあることから「どう進めればいいのか?」という不安を抱いている方もいらっしゃると思います。 この記事では、マンションの大規模修繕における工事内容、費用、周期、進め方など、基本的な知識を総合的に解説します。これら情報が少しでも皆様のお役に立つと幸いです。
マンションのエレベーターリニューアルの費用/種類など解説
マンションのエレベーターの耐用年数は25~30年が目安です。 方式は準撤去リニューアル、制御リニューアルなどがあります。 費用は方式や仕様(例:耐震対策のレベル)次第ですが、1基あたり5百万円~1千万円(ポピュラーな制御リニューアルで500万円~)が一般的です。高速(昇降速度105m以上)エレベーターなどの特殊品はより高額となります。 この記事では、マンションのエレベーターの「耐用年数」、「既存不適格」、「リニューアルの方式、期間、費用」、「独立系事業者」、「高速エレベーター」、「油圧式エレベーター」についてご紹介します。
マンションのインターホン交換の時期、費用、コストダウン方法について解説
インターホンは、居住者の安全を守るうえで重要な役割を果たしています。マンションでは、自動火災報知設備と連携し、火災発生時にインターホンから警報される機能や、緊急時には全戸に一斉放送を流すことができるなど、インターホンは、万一の非常事態に欠かすことのできない設備です。マンションのインターホンにも耐用年数があり、交換時期が遅れると不測の事態を招く恐れがあります。適切な交換時期にマンションにとって最適な機能を備えるインターホンに交換することが、安心、安全な暮らしにつながります。 この記事では、インターホンの種類、耐用年数(適切な交換時期)、交換・リニューアル費用、コストダウン方法などについてご紹介いたします。
給排水管のリニューアル工事の費用相場は?耐用年数や発注時の注意点を解説
マンションの給排水管には耐用年数があります。長年使用されることで劣化し、漏水や詰まりなどの問題が発生しやすくなり、これらの問題を放置すると、建物全体に大きな影響を及ぼす恐れがあります。給排水管のリニューアル工事は、快適な生活を維持するために非常に重要な工事となります。 この記事では、マンションの給排水管のリニューアル工事の費用相場や耐用年数、交換費用の負担者、工事会社への発注、比較制定の仕方などを解説します。これらの情報が少しでも皆様のお役に立つと幸いです。
マンションの機械式駐車場のリニューアル・メンテナンスを分かりやすく解説
機械式駐車場は、マンションの限られた敷地で多くの車の駐車を可能にするための重要な設備ですが、メンテナンスやリニューアル工事に多額の費用がかかるため「マンションの金食い虫」と言われています。そのため、リニューアル工事では、必要な台数を考慮しながら最適な工事内容を選択し、コストを抑えることが重要です。 また、近年、駐車場需要が減少し、機械式駐車場が不要な設備となっているマンションもあります。このようなマンションでは、駐車場の空き率増加による収入減少など機械式駐車場が赤字運営となる問題を抱えていますが、その場合は、機械式駐車場の平面化によるコスト削減や、空き駐車場のサブリースを活用し、収益化する方法等があります。 この記事では、マンションの機械式駐車場のメンテンス契約方式、リニューアル工事のタイミング、工事の費用相場、コストダウン方法等を紹介します。これら情報が少しでも皆様のお役に立つと幸いです。
ピックアップ記事
お気軽にお問い合わせください
受付時間10:00~17:00土日祝日対応可