【マンション】排水管の更新工事にかかる費用はいくら?工事日数や業者の選び方を解説
更新日:2024年09月12日(木)
排水管の老朽化が進行すると、漏水や詰まりが発生しやすくなり、マンションでの生活に悪影響を及ぼします。これを防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスが必要です。「排水管更新工事」は、既存の配管を完全に除去し、新しい管に取替える方法です。 この記事では、マンションの排水管更新工事にかかる費用、工事日数、更生工事との違い、耐用年数などについて解説します。 これらの情報が少しでも皆様のお役に立つと幸いです。
- 本記事のポイント
- 排水管の更新工事にかかる費用相場や影響する要素が理解できる。
- 共用部と専有部の工事費用負担方法を知り、管理規約に基づいた適切な分担方法が確認できる。
- 信頼できる業者選定のポイントや賢い見積もり取得方法が明確になる。
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マンションの排水管の更新工事にかかる費用

マンションの排水管更新工事の費用相場
排水管更新工事にかかる費用は、工事の規模や方法、配管の位置、使用する材料によって大きく異なりますが、マンションの戸あたり費用は、共用部のみを実施する場合で、一般的に30万円~となります。専有部の工事で、壁や床の解体を伴う場合は、内装工事費用も発生するため、戸あたり100万円以上の負担となるケースもあります。
工事費用に影響する要素
排水管更新工事の費用は主に以下の要素によって決まります。
(1)工事の規模と範囲
排水管更新工事を行うマンションの規模や排水管の長さ、直径、構造、竪管の本数などによって費用は変動します。また、マンション全体の排水管を更新する場合と、共用部分のみ、または専有部分のみを更新する場合では、必要な作業量が違うため、費用は大きく異なります。
(2)材料費
使用する材料の種類や品質も排水管更新工事の費用に影響します。主な管の種類としては、鋼、被覆鋼、銅、ステンレス、ポリエチレン、耐火二層管などがありますが、配管工事の際にはそれぞれの材質の特徴を考慮する必要があります。例えば、従来の鋼管から耐腐食性の高いステンレス管や樹脂管に交換する場合、工事単価や材料費が高くなります。
(3)施工期間と人件費
工事の期間が長引くと、それに伴って人件費も増加します。特に、建物の使用を制限する必要がある場合や、夜間作業が必要な場合は、追加の費用が発生することがあります。
(4)付帯工事
排水管更新工事には、周辺設備の補修や一時的な仮設設備の設置が必要となることがあります。これらの付帯工事も費用に含まれます。工事中に仮設の排水設備を設置する場合、その費用が追加されます。
共用部分/専有部分の工事費用は誰が負担するのか
マンションの排水管の交換は、専有部のみを自己負担で個別に行うよりも、共用部と合わせて管理組合全体で実施する方が、長期的なコスト削減に繋がります。個別の交換では、工事のスケールが小さくなるため、工事費用が割高になることが多いです。
管理規約には給水管や排水管を交換する場合の費用負担について詳細が規定されています。管理規約はマンションごとに異なるため、具体的な費用負担のルールは各マンションの管理組合の管理規約を確認する必要があります。この規約には、共用部の範囲、専有部の範囲、そしてそれぞれの交換費用の負担方法が明記されています。
国土交通省が作成したマンション標準管理規約では、「専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、管理組合がこれを行うことができる」とされています。原則として、専有部分のリフォームについては、区分所有者が交換費用を自己負担して実施すべきものとされています。しかし、長期修繕計画に専有部分の給排水管についてあらかじめ記載し、管理規約で専有部分の工事費用も修繕積立金から拠出することを規定しておけば、共有部分および専有部分の給排水管について、管理組合全体で配管工事を実施できると定められています。
排水管更新の工事日数
マンションの規模や配管の状態、居住者との調整により工事日数は変わりますが、排水管更新工事は、建物を削る、穴を開ける、床を剥がすなど大掛かりな工事となるため、共用部と専有部の両方を含めると、例えば20世帯くらいのマンションであれば、数週間から1ヶ月程度が目安とされています。専有部においては、キッチンやバスルームなどの排水管が対象となり、内装の解体、復旧作業を伴います。
排水管更生工事(ライニング工事)との違い
排水管更生工事(ライニング工事)は、既存の排水管の内部に新たなライニング材(樹脂)を施すことで、排水管の機能を回復させる技術です。排水管の交換を伴わずに行うため、建物の構造を大きく改変することなく、コストや時間を抑えながら排水管の寿命を延ばすことが可能です。ただし、配管に大きな穴が開いているケースなど、既存の排水管が著しく損傷している場合は、更生工事を実施できないことがあります。
排水管の更生工事については、以下の記事を参考にしてください。
排水管更生工事の費用は?、耐用年数、工法、発注時のポイント等を解説|スマート修繕 (smart-shuzen.jp)
排水管の耐用年数
排水管の耐用年数は使用される素材や環境によって異なります。鋳鉄管や銅管などの金属製は、20〜30年の寿命があるとされています。最近使用されているステンレス管や、ポリ塩化ビニルやポリエチレンなどのプラスチック製は、耐久性が高く50年以上使用できることもあります。しかし、これらはあくまで目安であり、定期的な点検やメンテナンスが行われない場合は、早期に劣化する可能性もあります。
適切な交換時期を過ぎた排水管は、漏水被害や破損のリスクが高まるため、しっかりメンテナンスを行い、事故が多発する前に交換や修繕を検討することが大切です。
マンションの排水管更新工事を業者に発注するときのポイント
改修工事の種類を確認する
排水管のリニューアルについては、更新工事と更生工事の2つの工法があります。さらに更生工事に関しては、主に塗布ライニングと樹脂ライニングの2つの方法があり、それぞれの工法には特長と適用条件があるため、更新工事と更生工事どちらがマンションの現状に最適かを見極めるためには、業者から詳しく説明を受けることが必要です。また、工法によって工事期間や費用が異なるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
信頼できる給排水事業者の選定
マンションの排水管を改修する際に、信頼できる工事会社を選定することが大切です。まずは、業者の配管改修工事の実績、口コミなどをチェックしましょう。見積もりを取得する際は、工事の内容や範囲についても詳細に説明を受け、不明点があれば納得するまで質問してください。特に気を付けなければならないのは、費用だけで工事会社を選んでしまうことです。安価な見積もりを出す工事会社が必ずしも信頼できるとは限りません。見積もりの内訳を細かくチェックし、必要な工事がすべて含まれているか、また品質が確保されているかどうか注意してください。
複数の業者から改修工事の見積もりを取得する
マンションの排水管改修工事は多額の費用がかかるため、複数の工事会社から見積もりを取得することがポイントです。単に見積書の金額だけを見るのではなく、工事の範囲、使用する材料、工期、保証内容など異なる点を比較しましょう。見積書のほかに提案資料も作成してもらい、現地調査には立ち会うなど、サービス内容や信頼性も含めて総合的に判断することが大切です。
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本記事の著者

鵜沢 辰史
信用金庫、帝国データバンク、大手不動産会社での経験を通じ、金融や企業分析、不動産業界に関する知識を培う。特に、帝国データバンクでは年間300件以上の企業信用調査を行い、その中で得た洞察力と分析力を基に、正確かつ信頼性の高いコンテンツを提供。複雑なテーマもわかりやすく解説し、読者にとって価値ある情報を発信し続けることを心掛けている。
本記事の監修者

別所 毅謙
マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 メディア掲載「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、「NIKKEI NEWS NEXT」、「首都圏情報ネタドリ!(NHK)」、「めざまし8」、「スーパーJチャンネル」。
二級建築士